今日第6回が掲載された武田邦彦との対談ですが、前回の「エネルギー=権力」に言及した、
原口議員は素直に凄いと思いました。私と同じ考えという自惚れよりも、与党議員の発言という点に、
政治家としての真摯さを窺い知ることが出来たと思うので。引き続く今回もエンデを引き合いに、
お金の問題を指摘していることから、問題意識は本物なのでしょう。

 でも今日言及しないと機会を逸すると思ったので、昨日の記事の構成と同じに以下は別の話題。で、
今年は東北地方太平洋沖地震で状況が違ってしまいましたが、毎年夏といえば海や山、高校野球や、
オールスターもあるけれど、日本人全体が振り返る話題といったらお盆と重なることもあって、
「戦争の夏」が定番であり。いや、テレビドラマに言及することは無知だからやめます。

 もともとは戦争を扱っても局地戦であったり、主人公が一兵卒であったりと、太平洋戦争全体を、
扱った映画は無いという思い付きから。またドラマに戻ると一昨年から始まり今年で終わる、
『坂之上の雲』は日清、日露の二つの戦争さえ「明治のこころ」を語る素材に過ぎないので、
戦争自体を問題にした話しではなし。

 私自身は「大東亜戦争」の方が当時の日本国民の意識に合致するだろうし、中国戦線も、
組み入れることが出来るので妥当だろうと思い至ったのですね。でも私が映画を観るようになって、
戦闘場面を描いた上で戦争の意味を問うた映画は、日本では無く。Wikipediaで調べたら、
むしろ元兵隊が多数存命していた頃に良作がありそうな。以下が、それぞれのリンク先。


 他にも情報は少ないが『激動の昭和史 軍閥』、『激動の昭和史 沖縄決戦』も当て嵌まるかも。が、
本題に戻すと近年の『出口のない海』や『真夏のオリオン』はWikipediaを読む限り、
真摯に作っていると思うけど、小品であり地味な題材なことは否めないところ。もっと経過すれば、
客が見込めないので企画さえも通らない怖れさえ。ならば大上段の戦争映画を撮る時期ではないか?

 そもそも『戦艦大和』を思いついたための今日の記事でしたが、調べで時間を取られた格好に。で、
日本の戦争映画」のカテゴリでも、大和を扱った映画は少ないこと確認。太平洋戦争を扱えば、
大和が登場するのは必然のこと。しかし「宇宙戦艦ヤマト」が成功した日本人の思い入れを考えると、
大和は格好の映画の題材と考えられ。

 だから名の通った映画監督の中には大和映画を目論んだ人もいたはずだけど、日本人の、
思い入れの深さが実現の足枷になったと想像を。『戦艦大和』は『戦艦大和ノ最期』が原作だし、
男たちの大和/YAMATO』は大和を主人公にしているらしいけど、太平洋戦争での位置づけを、
図っているわけでは無いというもの。

 私が観たい大和映画は、大和が作られた理由から始まる。最初は国際政治でとっつきにくいけど、
戦争の方法論の移り変わりも描写することで、大寒巨砲主義を体現した大和の悲哀さを盛り込め。で、
最後の沖縄の片道切符での沈没で、観客に大和の生涯の意味を考えさせる形。盛り込む命題は、
投入された技術の素晴らしさとともに、十分に生かせなかった組織の硬直さ。

 以前読んだ本の中には出動できなかったこともあったっけ。また「大和」を扱うことは、
武蔵や信濃にも言及しなければならないので三部作とか、もしかしたらNHKの大河ドラマ。もし、
実現すれば、日本人一人ひとりが大東亜戦争を問い直し、日本史に位置づける契機になるというのが、
私の思い込み。

[2241war movie.txt]