水は上から下に流れるから、スペースコロニーの設計には慎重さが必要。下手をすると、
動物園や水族館並の手入れが必要となるその理由は、水の流れ。水を流すためには、
土地に勾配を付けなければならないが。最終的に何処に流し込み、その溜まった水の処理の問題。

 地球では行き着く先の海は広大だから、蒸発による雲の形成や海流などによって、
自然な循環が形成されて。対してスペースコロニーは、土地が圧倒的に小規模で、
円筒形なら水や大気の循環が原理的に不可能なため、絶え間なく修復する必要があり。

 それは新たな雇用を生むけれど、コロニー政策の最上の方法論とは思えないから。特に養殖でなく、
地球環境に近い形の水産業をコロニーの基幹産業にしたい場合に。回遊魚の経路の設計は、重大ごと。
 サバンナであっても循環せず溜めておけば、水槽で魚を飼う経験から明らかなように、水は腐敗するし。

 つまりどうしても流れは必要なわけ。空気の吹き込みで流れを作ること、思いついたけれども。案外、
有効かも知れないし、語るに値しないほどエネルギーが要るかも知れず。