『土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界』の1コーナーの「ニュース恵理ごのみ」。TBS記者、
崎山敏也(さきやまとしや)が今週選んだ一つには、証人喚問。昨日の『バトルトークラジオ アクセス』も、
このテーマだったので。TBSラジオ、かなり力を注いでいる格好。

 崎山記者が好例として上げたのはロッキード事件の喚問であり。曰く、社会党の質問者は、
台に山と積まれた調査書を元に質問をしていたと。対する回答者は潔白を証明しようとしても、
震える手や汗で動揺が明白という画面だったらしく。

 そんな容赦のない追求が可能だったのは、社会党に政権を獲る気がなかったから。そう、
自民党政権の不正を追及することだけが、党の存在理由だったはず。対して自民党の政権返り咲き以降、
つまり最近の野党第一党は政権奪取が第一義。そのための組織作りに力を注ぐ必要から、
証人喚問を利用し切れていないのですね。

 ではその社会党の方法論を継承できれば良かったのでしょうが。精を出した議員が、
中国やソ連を賞賛していたり、今から見れば空疎な平和主義者だったならば。継承は極めて困難な構図に。

 しかし現在の政治は小泉政権の誕生時に見るように、世間の風向きを観ることが大事。そして、
世間の扇動には証人喚問で醜態を晒させるのが、有効な手段という考え。とはいえポスト社会党の野党第一党、
政権への色気を出しすぎて今回の喚問に限らず、充分な情報開示に成功できてないまま。

 そのため決定的な痛手を与えることが出来ず、未だ政権を獲得できていない始末。それに自民党のばらまく、
主義主張がバラバラというイメージにも。民主党には、ただでさえ悪い意味でのエリート臭が付きまとい。
 せっかくの僥倖なんだから、徹底的に利用して下さいよ。