照り付ける太陽。下界の住宅街。勉強部屋の前て達也、スポーツバッグを担いで立っている。後ろを向き、
「う~む」
歓声。野球場、正面入場口からの全景。立て看板「夏の甲子園地区予選1回戦」。張り紙に他と並んで、
「明青学園-青華高校」。サイレンの音。振りかぶる和也。観客席で、横目で不安げな南と、
正面向いている佐知子。打球音。驚く、2人を始めとする観客。正面から見る、振りきっているバッターと、
キャッチャーの孝太郎。ミットにボール、なし。打球、上がっている。レフト、追いかける。レフトの前で、
打球はスタンドへ。
南「え…」
何かが倒れる音。練習試合で構えている達也。倒れている対戦相手。驚く明青側の面々。
キャプテン「え?」
驚く原田。
レフリー「1、2、3」
スコアボード、1回表に「1」が入っている。マウンドに内野陣、集まっている。
(和也の声)「あがっちゃった」
和也「ずっと夢見た第1歩と思ったら、つい。すみません」
心配する内野陣。キャプテンの黒木、和也を軽く叩き、
「安心したぜ。天才投手」
明青の先発メンバー、和也と黒木意外。
(黒木の声)「おまえも俺達と同じ、ただの高校生さ。ようし、ここからプレイボールだ」
内野陣、マウンドから散っていく。
黒木「1点取られたことなど、忘れてしまえ!」
和也以外の他の内野陣「おー!」
スタンドから見る和也、グローブを振って答えている。
(佐知子の声)「大丈夫みたいね、和也くん」
南「ええ」
佐知子「でも驚いたわね。初球ホームランなんて」
南「ええ」
南(ご免ね、カッちゃん、タッちゃん)
(レフリーの声)「7、8」
立ち上がっている達也の対戦相手。
レフリー「ファイト!」
達也、大振りを悉く空振り。
空振りが続く青華高校のバッター。ベンチに帰る明青ナイン。
(佐知子の声)「ホームランの後は」
佐知子「三者三振か。派手なスタートになったわね」
手を振る和也。
南(頑張って、カッちゃん)
対戦相手に連打される達也。ゴングの音。セコンドに達也と原田。
原田「バカヤロが」
うがいする達也。
(原田の声)「あんな大振り、何度も当たるかよ」
原田「ま、初めてだからな。適当に負けてこい」
達也「応援に行けなかったから負けたなんて言われちゃ」
ゴングの音。
達也「かなわねぇ!」
達也前に出て、両者殴り合う。
観客席の南。投げる和也と、空振りの続く相手のバッター。
ボクシング部、看板。達也でない、リング上の明青側の選手。掛け声、幾つか。達也、タオルを顔に被り、
伸びている。
(原田の声)「野球部はどうなったかな?」
達也「上杉和也が投げてるんだぜ。心配いらねえよ」
原田「惜しかったな」
スコアボード、明青-青華、6-1.8回まで。孝太郎、立ち上がり、
「あと一人!」
和也、カウントを2-1にして、4球目。バッター、空振り。万歳して喜ぶ和也。スタンドで笑顔の南。
「う~む」
歓声。野球場、正面入場口からの全景。立て看板「夏の甲子園地区予選1回戦」。張り紙に他と並んで、
「明青学園-青華高校」。サイレンの音。振りかぶる和也。観客席で、横目で不安げな南と、
正面向いている佐知子。打球音。驚く、2人を始めとする観客。正面から見る、振りきっているバッターと、
キャッチャーの孝太郎。ミットにボール、なし。打球、上がっている。レフト、追いかける。レフトの前で、
打球はスタンドへ。
南「え…」
何かが倒れる音。練習試合で構えている達也。倒れている対戦相手。驚く明青側の面々。
キャプテン「え?」
驚く原田。
レフリー「1、2、3」
スコアボード、1回表に「1」が入っている。マウンドに内野陣、集まっている。
(和也の声)「あがっちゃった」
和也「ずっと夢見た第1歩と思ったら、つい。すみません」
心配する内野陣。キャプテンの黒木、和也を軽く叩き、
「安心したぜ。天才投手」
明青の先発メンバー、和也と黒木意外。
(黒木の声)「おまえも俺達と同じ、ただの高校生さ。ようし、ここからプレイボールだ」
内野陣、マウンドから散っていく。
黒木「1点取られたことなど、忘れてしまえ!」
和也以外の他の内野陣「おー!」
スタンドから見る和也、グローブを振って答えている。
(佐知子の声)「大丈夫みたいね、和也くん」
南「ええ」
佐知子「でも驚いたわね。初球ホームランなんて」
南「ええ」
南(ご免ね、カッちゃん、タッちゃん)
(レフリーの声)「7、8」
立ち上がっている達也の対戦相手。
レフリー「ファイト!」
達也、大振りを悉く空振り。
空振りが続く青華高校のバッター。ベンチに帰る明青ナイン。
(佐知子の声)「ホームランの後は」
佐知子「三者三振か。派手なスタートになったわね」
手を振る和也。
南(頑張って、カッちゃん)
対戦相手に連打される達也。ゴングの音。セコンドに達也と原田。
原田「バカヤロが」
うがいする達也。
(原田の声)「あんな大振り、何度も当たるかよ」
原田「ま、初めてだからな。適当に負けてこい」
達也「応援に行けなかったから負けたなんて言われちゃ」
ゴングの音。
達也「かなわねぇ!」
達也前に出て、両者殴り合う。
観客席の南。投げる和也と、空振りの続く相手のバッター。
ボクシング部、看板。達也でない、リング上の明青側の選手。掛け声、幾つか。達也、タオルを顔に被り、
伸びている。
(原田の声)「野球部はどうなったかな?」
達也「上杉和也が投げてるんだぜ。心配いらねえよ」
原田「惜しかったな」
スコアボード、明青-青華、6-1.8回まで。孝太郎、立ち上がり、
「あと一人!」
和也、カウントを2-1にして、4球目。バッター、空振り。万歳して喜ぶ和也。スタンドで笑顔の南。