かつてWILL SMITHH主演の『i,ROBOT』を『機動警察パトレイバー 劇場版』だと、
決め付けたことがありますが。また『踊る大捜査線 THE MOVIE』も、
そのアイディア、舞台、テーマにおいて上記のアニメ映画の影響下にあることは、
制作者自らが認めていること。

 この『ローレライ』も、有名なアニメからのアイディアを戴いたこと、
小説版の作者・福井晴敏がパンフレットで潔く白状。『宇宙戦艦ヤマト』と『機動戦士ガンダム』がそれ。
 特に『ヤマト』に関しては、潜水艦「伊507」が置かれた状況や画面上での描かれ方、
紅一点の女性乗組員など、随所に渡り。それはガミラス帝国がナチス第三帝国のパロディと同じ意味で、
『ヤマト』の完璧なパロディ。
 『ガンダム』に関しては群像ドラマや索敵兵器に、似たアイディア。
 紅一点に関しては、歌うことから『超時空要塞マクロス』のリン・ミンメイを重ねることは容易だし、
はじめ心を開かなかった点や苦悶の表情は『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイであること、明白。

 それを実写として成立させているのは、やはり俳優一人ひとりの演技力も。特に役所広司は、
『金融腐食列島 呪縛』を思わせる役所で、その迫力と説得力、申し分なし。そのほか、
いろいろな人生の溜まり場である雰囲気が、実写映画の暑苦しさとして見事に描写。
 さらに登場人物に関して打ちたいことはありますが、日付が変わりそうだから。

 そしてメディア戦略として目指したのは、明らかに小説と映画が両立した『2001年 宇宙の旅』。
 作品内容としては史実を元にしたフィクションであるところの『地獄の黙示録』ですね。その目的は、
見事に達成された。今日は、ここまで。