今日は、全日本民主医療機関連合会(民医連)などが中心となって韓国のナヌムの家のハルモニを招へいした「2016 ナヌムの家のハルモニを迎えて 今つたえたいこと」の集まりが衆議院議員会館でありました。
来日したハルモニは李玉善(イ・オクソン)さんと姜日出(カン・イルチュル)さんの二人。私は2013年に来日した折にお会いしていますので3年ぶりの再会です。
私はこれまでナヌムの家のハルモニを2本のDVDにまとめましたが、今回の来日は昨年末の日韓政府合意以後初めての集会。
果たしてあの合意をハルモニたちはどう思っているのかが気になっていましたので、そのことが聞けることが私にとっては意味のある参加でもありました。
それでカメラと三脚を担いで衆議院会館に出向きました。
ハルモニの証言に先立ってナヌムの家の安所長から、昨年末の日韓政府の合意に対するハルモニたちの思いについて語られました。
それは当事者たちの意思を全く無視したもので、到底受け入れることができないというもの。
なるほど、私が考えていた通りの内容。
続いてハルモニたちの証言が。李玉善さんは90歳になられましたが、声も大きく、全身に怒りを込めて語る姿は以前と少しも変わりありません。姜日出さんは少しお痩せになった感じ。政府同士の合意に怒りをあらわに、振り絞るように発言する姿は本当に痛々しく感じられて仕方ありませんでした。
そして、ハルモニたちの意思を無視した合意の欺瞞性について改めて考えさせられました。
それにしても政治の世界は何とまやかしに満ちているこ都でしょう。
朴大統領がつい先日まで発言していたことも、安倍首相の本心も、当事者のことを考えてではなく、アメリカの顔色を窺い、自分たちの利益優先の道具にするなんて・・必死に語る年老いたハルモニたちの姿をみていると、涙がこみあげてきて仕方ありませんでした。でもそんな感傷的なことではなく、ハルモニたちが存命のうちに誠意ある謝罪をすることが加害者としての日本の責任だと思います。
今回来日したナヌムの家の一行は、安倍首相への面談も申し入れているとか。安倍さんが本心で合意していたなら、逢わない理由はないと思いますが、果たして実現するかどうか…
そういえばハンセン病の国家賠償請求訴訟で原告側の元患者の皆さんが勝利したとき、ときの総理大臣であった小泉首相は、強制隔離の過ちと長年の労苦に涙を流して謝罪したという過去があります。
安倍さんは、いま甘利大臣問題でそれどころではないかもしれませんが、是非、ハルモニたちに会って、心からの謝罪の言葉をかけてください。