昨日から今日にかけて三浦に行ってきました。
もちろん母も一緒です。
母があまりに帰りたいというので、先月末に行く予定になっていましたが、いつ帰ってもいいように準備を整えたとたん気持ちが落ち着いてきて、結局帰るのは取りやめにしていました。
今回は、東京に来る前から予約してあった「胃カメラ」で胃の検診を受けるのが目的。診療所の看護婦長からは「無理して帰ってこなくても、東京で受けたらどうか」との電話をいただいたのですが、母は「約束だから」と言いますし、私も一度は母の家に帰るのもいいかなと思い、姪の運転で行くことにしました。
昨日の朝、私が徹夜仕事でやっと寝たと思ったら、いつもは起こしてもなかなか起きない母から反対に起こされてしまいました。しかもちゃんと身支度を整えて…。なんか小学生が遠足に行くような感じで。
私は、行ったら「東京に帰らない」というのではないかと不安もありましたが、出かけに「外出着を持ってこなければいけないから」などと言っていたので、少しは安心。
家に着くと、母は「やっぱりここはせいせいする」などと言いながらベッドにゴロン。何とも言えない安らいだ表情をしていました。
そして、今朝は、私の方の手違いで断ったはずの介護タクシーが玄関まで迎えに来てくれて、母は車いすにのったまま診療所へ。
介護タクシーの利用は初めてのこと。
診療所では、婦長をはじめ看護師の方が温かく迎えてくれました。それに母もご満悦。これがなじみの関係なんだなあと、母の三浦での生活の一端をみた思いがしました。
ところで、私は昔、胃カメラを飲んでさんざんわめいたことがあるので、それもかなり心配でしたが、母は実にいい子で、声を出すこともなく医師の指示に従って、無事に終了。
帰りに、これも以前良く食べに行った日本そば屋で昼食をとって母の家に。
母はほんの少ししか食べませんでしたが、蕎麦湯は美味しそうに飲んでいました。
私は、畑の方も心配でしたが、今回は畑仕事はパス。
畑は人の手が入らないので、雑草がかなり生えていましたが、それをとる時間のゆとりはありませんでした。
そして帰る時間。
良く寝ていた母を起こすと、案の定「帰らない」と。
「でも一人では無理でしょう」「大丈夫」。そんなやり取りをしながら私が布団を剥ぐと、母は素直にベッドから足を下ろしたので、やはり帰る気持ちなんだと。思ったより素直に帰る支度にとりかかることができました。
帰りの車中、20日前に東京に行ったときはリクライニングの椅子にほとんど寝たまま、目を開けることもありませんでしたが、今日は最後まで眠らずに、周りの景色を「美しい」と眺め、高速道路代のことを心配したり、「温泉に行きたい」といったり、こんな元気な母の姿をみたのは久しぶり。
診療所や薬局で温かく迎えられ、懐かしい我が家に帰って、気持ちが満たされたからなのでしょうか?
今は「牢屋」のようなマンションの一室ですやすやと寝ている母の顔をみながら、ちょっと疲れたけれど行って良かったかなと、私も嬉しい思いがしています。