世間では、お正月休みは今日まで、明日からまた普段の生活が始まります。でも私は一日早く今日が「出初式」。
 調布で「世界一すてきな僕たち私たちへ」の上映会がありました。
 年初めに上映会とは、なんてうれしい仕事始めなのでしょう!

 開場は調布駅前のグリンホール小ホール。
 150人ほどが入る会場はほぼ満席。
 年末年始に実行委員会の皆さんはさぞかし大変だったんだろうなと、そのご苦労がしのばれます。

 調布には障害児の放課後活動をしているグループが9つあり、その人たちが中心になって、主催は、調布市福祉作業所連絡会に、調布心身障害児・者親の会が共催して取り組んでくださいました。

 上映会の後はシンポジュウム。「夢をかたろう!放課後デイ」
 このシンポジュウムには、こぴあクラブの北村所長も参加され、調布市の行政や放課後デイに働く職員の方、保護者の方などが、それぞれの立場で放課後活動にかかわる日常とその意義、今後の課題などを話し合いました。

 その中で、保護者の方が、幼いころから自傷・他害の激しかったお子さんが、放課後デイに通うようになって気持ちが落ち着いてきて、今では親子健在で笑顔で暮らせるようになったという身につまされる話を伺い、改めて放課後活動の大切さを再認識させられました。
 「もし放課後デイが無かったら、今の私たちはいない」という言葉がなんと重く響いたことか。きっと障害のあるお子さんたちを育てている多くの親御さんたちがそう思っているのだと思います。
 そのお子さんも、お母さんの話が始まる前に舞台に登壇されましたが、とってもイケメンの素敵な中学生で、1つ年上のお兄さんがよく弟の面倒を見、お母さんへの気遣いにも苦労された話も加わって、障害児のいるご家庭のご苦労の一端も垣間見た思いがしました。

 それとこのシンポジュウムでは、調布市の行政の障害児・者施策への考え方もよく理解でき、ちょっと頼もしい思いもしました。
 「夢」の部分では、子どもたちの笑顔のためには、そこに携わる職員が安心して働ける環境が何よりも大切なこと、現状としては不安定な雇用環境の中で頑張っているけれど、それは何としても是正していかなくてはいけないということが結論としてまとめられ、私も本当にそうだと思いました。

 映画を観てただ終わるだけではなく、こうして自分たちのまちや生活環境にまで考えを広げる取り組みが持たれることが、監督としての私の願いであり、ささやかでも熱い取り組みが全国に広がればいいなあと、寒風のなかを心温かくしながら帰ってきました。

 そして楽屋のでの話の中に、カレッジ早稲田(専攻科、学びの作業所)の話が出て、つい20年前ごろまでは障害児は就学猶予と言って学ぶ権利もなかったが、これからは専攻科の時代になったと、保護者の方の期待が大きいことも再認識させられる一コマもありました。
 きっと調布でも、そうしたことへの取り組みが始まる日も遠くないのでは・・とそんな思いがしました。

 調布の実行委員の皆さん、本当にありがとうございました。

 そして、北村さん、遠くまでお疲れ様でした。

 スマホを持っていくのを忘れたので写真は撮れませんでした。
 残念!