夫のところへ そ〜っと行って…


真顔『起きてる…?』

ぼけー『…うん』

ニコニコ『朝陽がオレンジなの…一緒に見ない?』

うーん『…うん』


キラキラ『うわ〜ホントだ!…キレイだね』

ひらめき『キレイだね…』


ぐすん『…ごめ…』
不安『…あの…』

ニコニコ『え…なに?夫さんからどうぞ…』
ニコ『いや…〇〇さんから…』

真顔『じゃあ…』

『あ、ちょっ…ダチョウのどうぞどうぞ
やらないの?』ねー

あんぐり『は?…ヘタクソか!』
『しかも2人だし!』

知らんぷり『こういうシリアスな時に…なんだよ!』
『そしたら、なんであの時アレ言わなかったの?』

にやり『癌です。って言われた時でしょ?』
あんぐり『そーだよ!絶好のチャンスだったのに…』

ぶー『だって〇〇さん「今だ!今だ!」
って(目で)煽るから
『そんなこと言える空気じゃなかったし…』

キメてる『そだよ。ふざけちゃいけないよ!』

えー?『だいたい、あの医者は
いつも面倒くさそうにしてて嫌だった』
(癌です…ガーンってったら
軽蔑な目してスルーしそうじゃない?…』

知らんぷり『確かに…』




キラキラ『ありがとね…』
『〇〇さん、怖かったけど 嬉しかった…』

アセアセ物申すあなたの家族が…とか
医者なんだから私の命を移植しろって…』

『えっ!…夢中だったからあんま覚えてない…』ニコニコ汗

キラキラ『ふふふ…めちゃくちゃ言ってんなって…』

アセアセ『あの時、立ち上がったから
掴みかかるんじゃないかって
ヒヤヒヤしたよ…』
ラブ『思わず手握っちゃったじゃん!』


ぼけー『俺…あの医者がもう少し寄り添ってくれてたら
抗がん剤治療頑張ってみようかなって思ってたけど
「どうせ長くない患者に」みたいな… 
なんかあの態度で
あぁ…ホントに駄目なんだ〜…って』

不安『なんで!もうあんな医者の言うこと気にしないで』
『セカンドオピニオンしようよ‼︎』
『神ドクター探して、何県にだって行くよ‼︎』
『方法はいっぱいあるよ!』
『お金だって心配ないよ!
この時のために高い保険料払ってきたんだもん‼︎』

『せっかくのガン保険いつ使うの?』
指差し指差し指差し

『い…イマデショ?』しょんぼり

あんぐり『そーだよ‼︎』



ぼけー『うん……』

『俺、もうこれ以上痛いの耐えられない…』
『〇〇(病院)でさえやっとなんだよね…』

『それで頑張ったとしても、
伸びるの何ヶ月か、何年かでしょ?』

ニコ『だったら(余命)半年、
〇〇さんと穏やかに過ごしたい…』

悲しい『桜も一緒に見れないし…』
『私の誕生日なんか…夫さん居ないじゃん!』



😤『じゃあ、〇〇さんの誕生日まで頑張るから!』














この日から
2ヶ月ちょっとで

あっという間に居なくなった………