なぜ、期限よりも品質を重視してしまいがちだったのか?それは今までの仕事の性質が原因ではなかろうか?自分の特殊技能を元に成果物を作っていた。プログラムの設計に自分の美学を持っていた感がある。また他人に真似できないものだという自負もあった。そういう成果物は期限よりも品質が重視されがちになる。自分以外の人はその成果物を完全に理解することができないので、自分以外の人が作業途中のものを最後まで仕上げることなどできないからだ。多少期限が遅れても、完璧なものを自分が最後まで仕上げることが最善の策で、周りの人に取っても、そうして貰った方が最終的には良い結果をもたらすことになる。
 でも今の仕事はそんな種類のものではない。文書作成、レビュー、それを受けての修正・・・という手順で複数の人が関わって仕事を進めるのだから、期限を厳守することは最低限のルールだ。決まった時間にご飯ができないと子供たちが騒ぎ出して収拾がつかなくなるのと同じだ。仕事の中身も自分だけにしかできない特殊技能でも何でもないから、途中から別人が引き継いで完成させても良いものだ。そういうことだから、考え方を180度切り替えないといけない。期限が最も重要で、品質は二の次と考えるべきだ。