2011/02/26(土)
LEONです。
畠中恵の『ぬしさまへ』を読み終えました。

『しゃばけ』シリーズ第2弾で六つのお話が収められています。
ぬしさまえ
栄吉の菓子
空のビードロ
四布の布団
仁吉の思い人
虹を見し事 の六作品です。
なかでも『仁吉の思い人』はロマンティックで素敵なお話です。
主人公一太郎は廻船問屋兼薬種問屋長崎屋の一人息子。
長崎屋は江戸一繁華な、日本橋は通町に店を構える大店。
創業は亡き祖父の長崎屋伊三郎。
一代で千石船を持つ大商人にまでなれたのには、大声では語れない訳があった。
伊三郎の妻おぎんは、齢三千年ともいう大妖で皮衣の異名をもっていた。
数多の妖らの助力で、長崎屋は大きくなった。
祖父母は孫には底抜けに甘く、虚弱な若旦那には、幼い頃から妖の兄やがつけられたのだ。
そのひとりが佐助、もう一人が仁吉であった。
手代として人の姿でいるけれど・・・佐助は犬神、仁吉は白沢(はくたく)という名の妖であった。
その仁吉の千年を超える片思いのお話なんです。
その相手は平安の御世に、妖でありながら故あって人に混じって禁中で女房として暮らしていた
吉野どのであった。
その吉野どのが鈴君と恋に落ち結ばれるのです。
しかし人は数十年で亡くなるのだが、妖は行き続けます。
来世での再開を約束し・・・数百年後、生まれ変わった鈴君と無事結ばれるのです。
それを何度繰り返しても・・・必ず結ばれる。
このこと自体がロマンティックであるのに・・・そばに千年一緒にいてずっと好きでいられる仁吉が
かっこいいなと思います。
ぼくらはまだ3年。されど3年。そして来世でも・・・。