2010/12/19(日)
LEONです。
京極夏彦の【豆腐小僧双六道中ふりだし】を読んでいます。
文庫本で710ページ・・・ほぼ真ん中の350ページまで一気に読み終えました。
落語調・・・いや講談調で書かれているので、とても読みやすいです。

江戸郊外のとある廃屋に、いつのまにやら棲みついていた一匹の妖怪、豆腐小僧。
豆腐を載せた盆を持ち、ただ立ちつくすだけの妖怪である自分は、この豆腐を落としたとき、
ただの小僧になるのか、はたまた消えてしまうのか――。
思い悩んだ小僧は、自らの存在理由を求めて旅に出る!
珍道中の間に出会う鳴屋や死神、鬼火は、豆腐小僧に「妖怪とは何たるか」を教えます。
次第に豆腐小僧の秘密が明かされていきますが、その内容は、読んでのお楽しみ。
妖怪入門としても必読の一冊です!
豆腐を載せた盆を持ち、ただ立ちつくすだけの妖怪である自分は、この豆腐を落としたとき、
ただの小僧になるのか、はたまた消えてしまうのか――。
思い悩んだ小僧は、自らの存在理由を求めて旅に出る!
珍道中の間に出会う鳴屋や死神、鬼火は、豆腐小僧に「妖怪とは何たるか」を教えます。
次第に豆腐小僧の秘密が明かされていきますが、その内容は、読んでのお楽しみ。
妖怪入門としても必読の一冊です!
そこで消える妖怪と消えない妖怪について触れられていきます。
今回は消える妖怪の部分を引用します。
引用
つまり---こういうことでございましょうな。
例えばどなたかが夜道で頬をぺろっと撫でられたと致しましょう。 これは撫でられた本人にしますれば、紛う方なき事実でございます。
で、そのご本人が所属しておりまする民族社会に【頬撫で】と申します妖怪が伝えられていたと致しますな。これは頬を撫でられる類の神秘体験を説明するために用意されたモノでございますな。ハイ、当然その方は【頬撫で】に出会ったーーーと周囲の方に申告いたしますでしょうな。これは、その方にとってあくまで事実でございます。彼にとって頬撫ではリアリティを持ったモノでございます。
本当に怖い訳でございます。
この場合、形質は撫でられた体験者の実体験によって決められますな。
何だか蒟蒻みたいに冷たくって、指もこんなに長かったぞうーーーと、解説したと致しましょう。正体はともかく、それは実体験でございますから、嘘はございません。周りの者は思いますな。
おっかねえ、やっぱり頬撫では居るんだーーーと。
で、その時思い描く頬撫での姿は人それぞれ。お決まりの条件にだけは合致したものになりましょうが、それ以外の部分は個人個人の創造で補われます。ここで怪異現象は名前と形態を獲得いたしまして、それぞれにとってリアリティを持った妖怪さんが誕生いたします
ところが。
これは頬を撫でられたと誰かが感じた時にしか出ません。ぺろりの一瞬で消えます。また詳細が記録される訳ではございませんし、形の方は人によって微妙に違っております。これは時間が経ちますと忘れられてしまいますな。更に文化や習俗は移ろいますから、性質も、名前さえも忘れられてしまうことがございますな。すると完全に消えます。
これが消える妖怪でございます。
消えない妖怪については次回に・・・。
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