2010/06/20(日)
LEONです。
浅田次郎の『霧笛荘夜話』を読みました。

珠玉の短編集です。
7作品からなる短編集で、ひとつひとつのお話には『霧笛荘』という6部屋からなるアパートに住む
6人の風変わりな住人が主人公として登場してくるのです。
今はもう誰もいなくてすべて空室となっている。
ここにくるべくしてきた新しい住人に家主の中国人『太太』が各部屋を案内し、前の住人の思い出話
をするのです。
第1話 港の見える部屋 ここには星野千秋という女が住んでいました。そう自殺志望の・・・。
第2話 鏡のある部屋 ここには尾上盾子という女が住んでいました。資産家の息子と結婚して
何不自由のない吉田よし子をすてた女が・・・。
第3話 朝日のあたる部屋 ここには鉄夫という半端なヤクザが住んでいました。
第4話 瑠璃色の部屋 ここにはギタリストを目指す四郎という青年が住んでいました。
第5話 花の咲く部屋 ここにはカオルというおなべが住んでいました。
第6話 マドロスの部屋 ここには敗戦で出撃を免れた特攻隊の将校だった園部が澄んでいました。
6つの部屋を案内されてもなお決められない男は家主の部屋でお茶をいただいて、さらに思い出話を
聞く事になるのです。その部屋には温床(オンドル)が設けられていた。
第7話 ぬくもりの部屋 地上げ屋から5億円積まれても売らなかった『太太』自身の物語。
浅田さんの小説はどれをとっても心を打たれます。読みやすくて感動的です。おすすめの1冊です。