グラフィック作品4 【ミクロコスモスダイバー】 | 西澤リュウジの宇宙(セカイ)

グラフィック作品4 【ミクロコスモスダイバー】


ビジュアルの伝道師が行うデザイン集客(TM)-ミクロコスモスダイバー


【ミクロコスモスダイバー】


夏の夜空に連なる7つ星を見つけたんだ


それはとてもキレイでボクの頭の中を誰かがそっとノックした



すると一粒の涙がこぼれ落ちた


涙は足元で、波紋のように広がり


もう一つの小さな宇宙ができた



その小さな宇宙の深い深いところから


遠い遠い、微かな声がする


なんとも寂しげな声だ



その声の主を確かめたくて、夜空に手を伸ばし7つ星の


1番小さな勇気という星を吸い込み小さな宇宙に飛び込んだ




浮遊感を味わいながら徐々に降下していく


好奇心と緊張感が交差する



どれくらい潜っただろう


周りはだんだん暗くなり


それに伴い、吸い込んだ勇気もどんどん小さくなっていく


寂しげな声は聞こえるのに、その姿は一向に見えない


どんどんからだも冷たくなってきた





もうダメだ!!


ボクは恐ろしくなって気を失った





眼が覚めるとベッドで横になり泣いていた



ボクはミクロコスモスダイバー


臆病なミクロコスモスダイバー






耳の奥に、あの寂しげな声がこだまする


気にすまいとすればするほど、気になって仕方がない



だからもう一度


夏の夜空に輝く7つ星を探したんだ


キミに逢いたくて


キミの存在を確かめたくて


7つ星は今日も頭上で輝いているのに


一向に小さな宇宙は現れない



キミは何処にいるの?


ボクはどうすればいいの?



なんだかとても長い時間、


同じ場所でボクが来るのを待っている気がする




すると、ふと思い出したよ


小学生の理科の時間


7つ星の先の方


教えてくれた北の空


同じ場所で唯一輝く1つ星



それを見つけたとたん、一筋の涙が足元にこぼれ落ちた


涙は波紋のように広がり小さな宇宙ができたんだ



もう一度、


もう一度、


今度は”勇気”の他に”覚悟”も目一杯吸い込んだ


”愛”と”誠実さ”と”希望”も持っていこう


”悲しみ”と”苦しみ”だけは5倍も持っている



今度こそ、


今度こそ、


迷いと恐れに負けないように声のする発信源へと、


心の碇を垂直に下ろす


何度も心をクリアな色で塗り重ねながら・・




小さな宇宙の先の先


何も見えない暗い世界


ただひたすらに、微かに聞こえる声を手繰り寄せていく






辿り着いた小さな宇宙の底の底


僅かに残った希望の光で底を照らし出す


その声の主は膝を抱えてうずくまっていた



その背には見覚えがある


ずっと昔に忘れた小さな背中


がんじがらめの鎖をひとつひとつ解いていく


吸い込んだ勇気と覚悟を擦り減らしながら



指に血がにじむ


汗が頬をつたう


今度こそは絶対諦めはしない



最後のひとつに取りかかった時


キミはそっと顔をこちらに向けた




それはボクだった


紛れもなく遠い昔に忘れたはずの自分自身


記憶の中の景色を何度も何度も塗り替え消したはずなのに・・・



こぼれる涙


ずっとキミはここにいたんだね


ずっとボクを呼んでいたんだね



持ちきれないほどの悲しみと苦しみが共鳴しだし


涙が止めどなく溢れ出た



キミに届けるためだったんだね



この7つの


勇気、覚悟、愛、誠実さ、希望、悲しみ、苦しみは


それぞれ輝きを増し


美しい柄杓を創りだした



その溢れ出た涙は聖水となり、心の柄杓に注がれた


柄杓の聖水はちょっぴり苦かった



飲み干した瞬間、最後の鎖は解け落ちた



ボクはキミになった


そして


キミはボクになった


初めてボクはボクに還ったんだ



喜びと悲しみがごちゃごちゃになっていた




ボクはミクロコスモスダイバー


キミもミクロコスモスダイバー


勇敢なミクロコスモスダイバー




気づくと小さな宇宙から抜け出していた


枕が濡れている


見上げた空には1つ星が、一際明るく輝いていた


その下で輝く7つ星




もう悲しみの涙は流れない


本当の強さを手に入れたから









feat.mikan