年子の姉は近くの保育園へ年長さんだけ通い、私は祖父とお留守番の日々が続き近所の年下の子達と遊んで過ごしていました。

 夏の始めのある日、年下の子と遊んでいると保育園の近くに何でも屋さんがあったのですが、そこの人が私を探しに来て『私ちゃん、今お母さんが来てるよ』と、言います!私は忘れそうになっていた想いが甦り言われた場所まで急いで走り始めました。保育園の裏の道まで走りゼイゼイ言って立ち止まって母親を探す私の目の前に、西陽が眩しい向こう側から綺麗な女の人が現れました。おかぁちゃん❓と、私は思ったけど知ってる顔ではありませんでした。その女性が口を開きます。私はお母さんのお友達よ。これ、お母さんからよ。と袋に入った駄菓子を渡されました。私は必死でおかぁちゃんは?と尋ねると、あちらへいらっしゃるわと向こう側を指差した方へ走ると、母親は黒のタクリーに乗りもう走り始めていました。私はタクシーを追いながら『おかぁちゃーん』と呼ぶのだけれど、黄色のハンカチで目を押さえた母親は去って行きました。