続き
迷路のような通路の奥は、一旦建物の外に出された。駐車スペースの脇に、倉庫のような小さな部屋。
ここ、冷蔵庫じゃん⁈
凍えそうなくらい寒い部屋。
お巡りさんがカーテンを開けた。
そこには、ベッドが一台。白いシーツに覆われた人らしきものが寝かされてる。
中央には、ロウソクと線香が焚かれた台。
まさに、ドラマで観たことある景色。
「ご確認お願いします」とお巡りさんが、白いハンカチをめくった。
そこには確かに息子がいるのに
私は、思わずその姿を見て、口を覆った。
「・・うそ??・・違うよね?
なんで、こんなことに?」
私も主人も娘も、目を疑った。
警察からは風呂場で亡くなってたとだけ、
聞いて来た。
なのに、どうしてこんな状態になってるの??
笑ってない息子が眠ってる。
それだけで頭がおかしくなりそうなのに・・
詳しくは、書けないけど
顔色が・・顔中が・・
3ヶ月過ぎた今でも
フラッシュバックしてしまうほどの衝撃だった。
綺麗で穏やかな顔は、
ストーリーを美しく演出する為に
ドラマだけが創り上げた嘘だということが
よくわかった。
「触れていいですか?」
「お顔だけならいいですよ」
顔だけしかダメなの?
そっと触れた息子の頬は、
氷のように冷たかった・・
「あんた、なんしよるん??
結婚式行くって言ってたやんか?
行けんくなったなら、はよ連絡してこいや。
遅くなって、ごめんね。寒かったやろーに?」
私の涙が息子の顔にポタポタ落ちるのに、
息子はピクリともしなかった・・
時刻は午前2時を過ぎていた。
「今から詳細と今後について、
少しいいですか?」
久しぶりに対面したのに、抱きしめる事もできず、悲しみに浸る間もなく、3人で別室に通された。
続く