続き
警察からの説明が終わって、
ホテルに到着できたのは午前3時半。
都会での緊急事態は、大変だね。
ホテルの部屋も3人まとめて取れず、
それぞれがシングルルームでやっと予約できた。
現場検証から、他殺や自死ではないものの、
更に死因を調べるために、
行政解剖が必要となった。
これもすんなり最短でできるわけじゃなく、順番待ちだった。
仮眠ができたかどうかもわからなかったけど、夜が明けてからも暫くホテルで待機させられた。
その間、落ち込んでひたすら泣いて待ってる場合じゃなく、勤務先にまず連絡することから、更に遺体をどうするか?葬儀はどうするか?するとしてどこでするか?誰に連絡するか?などなど、迷ってる時間はなく、即決に迫られることばかり。
主人はやっぱり冷静で、息子の知らせを受けてから、既に頭の中で次に起こりうる事を
考えていたらしい。
だから主人の持ち物に、
パソコンが入ってたんだ。
知らない土地じゃ、携帯の小さな画面じゃ、情報収集するにも追いつかない・・
すごいと思ったな・・
警察や友人と話すときも、変わり果てた息子と対面した時も、動じず、涙一つ流さないで、
悲しくないの?苦しくないの?とさえ思ったけど、そんなわけないよね・・
でも、頭の中はずっと、フル回転だったんだね。
体調は決して本調子じゃなかったから
身体中痛いし、メンタルもボロボロ・・
でも、そんなの息子や主人に比べたら
なんて事ない。
悲しんでる場合じゃない
しっかりしなくちゃと思った。
続く