1. ワインは果実に酵母を加えて発酵させアルコールと二酸化炭素を生成する
2. ビールは大麦デンプンを麦芽中のα-アミラーゼがオリゴ糖(少糖類)に切断し

β-アミラーゼがオリゴ糖を二糖類のマルトース(麦芽糖)に切断するが

温度の上げ方でオリゴ糖とマルトースの割合を制御できる

これに酵母で発酵させるとマルトースだけがアルコールと二酸化炭素に変化する

※正確にはマルトトリオース(三糖類)までが発酵可能

3. 日本酒は麹のアミラーゼが米デンプンを単糖類のグルコース(ブドウ糖)に変え

清酒酵母がこのグルコースをアルコールと二酸化炭素に変化させる(並行複発酵)

※麹はカビなので麦芽よりも低い温度でしか働かない。

※酵母の持つ酵素はチマーゼと呼ばれる。

さて問題はパン作りである。
小麦粉にイースト(パン酵母)と塩を入れて捏ねるだけで麦芽も麹も使わない。
ヒントは小麦にも含まれるα-アミラーゼとβ-アミラーゼが連携して作るマルトース
これをイーストがアルコールと二酸化炭素に変化させるのである(並行複発酵)
※アメリカ産の強力粉は天然のα-アミラーゼが少ないため添加することもある
パン作りに薄力粉でなく強力粉を使う理由はグルテニンとグリアジンからできた
グルテンにより二酸化炭素を逃さないでふっくらと膨張するから(塩で安定化)
大麦でパンを作らないのはタンパク質の性質が違うので膨らみにくいから
小麦麦芽で小麦ビールを作ることは可能

 

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