資源世界大戦
「資源世界大戦が始まった」日高義樹著を読みました。面白くて、通勤電車の往復で一気に読んでしまいました。
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2007年末に書かれた本ですが、今の日本を取り巻く環境を的確に分析していると思います。現在、日本は中国の脅威ばかりに目が向いていますが、もっと世界全体の動きを見なければならないと、あらためて思いました。いろいろ啓発された点、気付かされた点が多いので、何回かに分けて書きたいと思います。
まずは地球温暖化です。温暖化によるネガティブな点ばかりが報道されていますが、実は、温暖化により、北極圏に眠る地下資源(全世界の石油埋蔵量の20%)が利用できるようになります。また、北極圏航路により、海上輸送の時間とコストが大幅に減少します(日欧間の輸送費は3分の1になる)。こうした北極海の資源、領有権をめぐって、ロシア、カナダ、アメリカ、デンマーク等の国々が、19世紀の植民地獲得合戦さながら争いをしています。日本は温暖化の原因と言われている炭酸ガス等の削減、国際協力の先頭に立っていると自画自賛していますが、北極圏の権益に血眼になっている現実的な国々からすれば、とんだ道化師です。
資源獲得に必死なのは中国だけではないのです。中国だけが特別に脅威なのではなく、どの国も自分の権益をきちんと主張し、交渉するのが当たり前なのです。もし日本が北極海に面していたら、カナダやデンマーク等、今は好意的な印象をもっている国々と、同様のトラブルが起きていたと考えられます。
北極海では、各国の軍艦が一触即発の状態のようです。尖閣諸島問題なんて世界に訴えても、珍しくもなんともないのだとあらためて感じました。