関税撤廃 その2 | 憂国のサラリーマン

関税撤廃 その2



環太平洋戦略的経済連携(TPP)に反対する農水省が早速数字を膨らませてきた。TPPに参加し関税が撤廃される場合、一次産業の損失は4兆円と言われていたのに、約8兆円と倍増になり、TPP不参加(関税を撤廃しない)の場合の輸出企業を中心とした産業の損失にあわせてきた。しかも、340万人の雇用に影響するという。
総務省の発表によれば、日本の一次産業の就業者数は、平成17年の時点で約315万人であり、年々減少している。

憂国のサラリーマン
(http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2005/sokuhou/03.htm)

どこから340万人などという数字が出てくるのか。全滅ということか。
加工食品まで一体化した事業にする等の生き残りの努力は全くできないということか。
日本の一次産業就業者は全体の5%である。そのために残り95%が輸入の恩恵も受けられず、輸出競争力に関税という足枷をかけられるのはどう考えてもおかしい。

自動車や家電等の輸出型企業だって、安い外国製品が日本に無関税で流入してくるのに対し戦おうとしているのである。同時に輸出先で関税がなくなることを利用して、輸出を増やそうと覚悟しているのである。
海外では栽培が難しい高級フルーツなどは、関税がなくなることにより国内シェアを維持しながら輸出を増やすことができるかもしれない。農業もそうした差別化製品で生き残りを図る必要があるだろう。

国土の狭い日本はもともと食料を完全に自給することが無理な国である。どうせ農業で日本人全員を養うことができないのであれば、最悪の事態に備えて、栄養剤を数年分備蓄し、競争力のない農家は自然淘汰されるような方策も考えられるのではないだろうか。万が一のときは、稲作を復活させ、コメだけでも完全自給し、魚をおかずに更に十年くらいは凌げるのではないだろうか。

植物のように、水と二酸化炭素と光から食料を合成する技術、人工光合成が工業化されるのはまだ先のようだが、日本の農業に対する補助金を全部研究開発費に回せば実現できるかもしれない。そういう研究開発を国家レベルで力を入れて、国民の夢として共有できるといいと思う。天候や害虫に左右されない人工食料の確保ができれば、農業は趣味になるかもしれません。