
Ferrari = Formula 1 Grand Prix
多くの人にとっては正解かもしれないし、実際のFerrariユーザーにとっては正解でもあるし正解でもないかもしれません。
俺は黎明期のFerrariを知ってるワケじゃないけど、少なくともFormula 1 Grand Prix = Ferrariだとは思うんだよね。
同じじゃないかって???結構違うんじゃないかなあ・・・
以前の記事でも書いたコトがあるんだけど、F1の象徴としてのFerrariっていうのはあるにしても、’70~’80年代にかけてのスーパーカーだったFerrariは、必ずしもF1だけを色濃く反映していたとも思えないんだよ。
Scuderia Ferrari >>
例えば、Dinoだったら’60年代のスポーツカー選手権での206SPがそのまま市販車になった感じだし、365BB/512BBのフラット12エンジンはF1譲りではあるけど、’70年代当時の312T F1とはまるで違うクルマだったし、365GTB4もスポーツカー選手権の舞台であるDytonaが愛称になってたりするからね。
それでも美しいスタイリングとカリスマ性で、308/328GTSやホモロゲーションモデルの288GTOなどなど、ドキドキするようなマシンを生み出してくれていたFerrariは、俺にとってはあこがれのクルマではあったんだよ。

ただ、クルマという乗り物がどんどん近代化されていって、人々にとってのクルマに対する価値観が変化していったりすると、当然のコトながらFerrariにも変化が起こってくるワケです。
348tbや355GTB、360Modenaなんかの新世代Ferrariがそうですね。
もちろん、それらのマシンは圧倒的な動力性能やFun to Driveなシャーシは兼ね備えていたハズだし、スーパーカーとしての資質は充分だったと思えるんだけど、万人にも受け入れられるような汎用性や現代的なスタイリングがどうしても好きになれなかったんだよ。
車高も高くなっちゃったしさ(笑)
要するに、いつかは手に入れてやる!っていうようなドキドキするものがなかったんだよね。
だからDino 246GTがいいなあとか(笑)512BBiがいいなあとか、古くてもドキドキ出来た頃のFerrariばっかり追い求めていたような気がします。
Alfredo Ferrari >>
そんな時に登場したのがFerrari 458 Italia!でした!

俺が355や360が好きになれなかった最大の要因は、マッシヴで男性的なスタイリングだったんだけど、458 Italiaはまるで330P4のような女性的なラインを持った、セクシーなクルマに思えたんだよ!
ただ458はもう6年くらい前に登場していて、既に新しくリファインされた488GTBに代替わりしてはいるんだけど、488の素晴らしさは充分に分かっていながら、それでも458に惹かれちゃうんだよねえ・・・
なぜか???
4.5L NA 570PSの458に対して、3.9L Turboとダウンサイジングしながらも670PSものパワーを生み出し、動力性能やシャーシ性能も格段に向上しているのが488。
スタイリングも微妙に変わっているけど、そのラインの美しさは488も330P4を思い起こさせるようなものに思えるんだよ。
じゃあ同じスタイリングで性能が上なら、488の方がいいんじゃ???
あくまでも感覚的な問題になっちゃうんだけど、俺は458 Italiaの方に、より強くF1の血統を感じちゃうんだよなあ・・・

現代のF1そのままと言っていいようなステアリング周り、オプションながらもステアリング上部に付いたレブリミッターのLED、そして当然のようにDCT F1マチックが搭載されたシフトパドル、この辺りは488も一緒なんだけど、何よりも血がたぎるような熱いエンジンサウンドが、458にF1を感じさせる最大の魅力なんだよ!
実際には現代のF1エンジンって、Turboであるのが義務づけられているし、その他にも様々な箇所からエネルギー回生を行うパワーユニットっていう概念になってるから、本来の意味では俺の言ってることは間違ってるかもしれない。
そういう意味で言うと、ダウンサイジングTurboというエンジンを採用している488GTBの方が、本来はよりF1に近いとも言えるのかもね。
でもNAエンジンだった頃の、どこまでも回っていくようなF1サウンドこそが、俺にとってのF1の象徴だったりするし、458のエンジンサウンドこそがそれを思い起こさせてくれるんだよ!
488のエンジンサウンドも魅力的ではあるんだけど、どうしてもTurbo特有の低い、くぐもったようなサウンドになっていて、458みたいな熱さが感じられないんだなあ・・・
比べちゃうと、っていう話ではあるんだけどね!

そのエンジンサウンドもそうなんだけど、ミッドシップに積まれたエンジンの見た目も最高なんだよなあ・・・
‘80年代のスーパーカーを知ってる方は、テスタロッサと言えば思い浮かぶかもしれませんが、イタリア語で「赤い頭」を意味するテスタロッサのエンジンは、その名の通りエンジンヘッドが赤く塗られていました。
‘60年代のスポーツカー選手権で活躍したオリジナル・テスタロッサに由来している仕様なんですが、458のエンジン・カムカバーも同じように赤く塗られてるんだよ~~~
まあ、テスタロッサにしても458にしてもV型エンジン(テスタロッサはボクサーエンジンと言われていますが、機構的には180°V型です)をミッドに積んでいるから、実際には赤いカムカバーは見にくいんだけど、上の写真をご覧いただいてもお分かりのように、その存在をアピールすべく、インテークカバーも赤くなってるんですねえ~~~
その見た目にも美しい458のFerrariエンジンですが、何と言っても全開でまわしてる時のサウンドにシビれちゃうんだよ・・・
このビデオでの458はフルオリジナルではなく、おそらく排気系をイジッてはいるんでしょうが、それにしても素晴らしいFerrariサウンドだし、それを最大限に味わうためにもトンネルを走りまくってるんだろうね(笑)
スーパーカー全盛時代は、カタログスペック上の最高速争いみたいのもありましたが、458 Italiaになると掛け値なしに325km/hの最高速が出せるし(200マイルオーバー!)それをしっかりと受け止める強固なシャーシとサスペンションが走りの危うさも排除しているようなんだよ。
もちろん、ドライヴしたコトがないから(笑)458が走っているビデオを見たり、乗ったコトのある人の話を総合して判断するしかないんだけどさ。
でもフルオートマチック・モードでのラクチンドライヴから、安全デバイスをオフにしたレース・モードまで備えている458は、少なくとも万人に近い人に対して、F1とはどういうものなのか???を感じさせてくれる存在だと思えるんだよねえ・・・
きっと天使ちゃんもドライヴ出来るだろうしさ(笑)

Thank You!
