私は地方でかなーりお堅い会社で働いている
かなーりお堅い
一般常識では考えられないくらい堅い
(現にうちの業界の人以外のことを「一般の人」と呼ぶ風習がある)

それに比例して社会的信用も堅い

給料もそこそこ堅いし安定している

なので退職するなんて言えば周りの人はほばほぼ止めるだろう

しかしその堅い体質のお陰で

年功序列の体制(変な人でも上に行く)
下が上に物を言えない体質
新しい制度を真似してもどこか需要と供給が合っていないチグハグな制度
マイナスの仕事のためにさらに増えるマイナスの仕事
何か新しいことをしようと頑張っている人を陰で後ろ指差して笑う体質


実際6年ほど前にもその山が来て、その時は

「なんかやりがい出てくるかもしんないから踏ん張れ!」

って言われて止まった

が、やりがいのかけらも感じられることも無く

ずっと生殺し


私も退職した後のことを考えると怖くて怖すぎて

そんなこと出来るわけがない
この田舎でこのステータスを手放すのか?
近所の人より年収低くなるの嫌だ
私が退職したら一緒に働いていた人達がさも面白げに私の事を噂するだろう
家族を養わなければならないのになんて酷い母親だ

ずっと自分の事をガッツリ押さえ込んでいた

スマホではいつも“辛い”とか“悲しい”とか“我慢”とか検索して

この給料は私のこの辛さに対する対価だと思い込もうとしていた

グルグルグルグル悩んでは
また同じことの繰り返し

出口が見えなかった



ある日私の妹が言った

「悩んでる時間もったいない。それよりだったら自分にいい事考えた方がええ。」

このたった一言でパァーっと目が覚めた

いや、ほんとに抽象的な表現ではなくて、本当に目が覚めたのだ

要は私を苦しくしていたのは私自身であり
私に制限をかけていたのも私自身

そう考えて考察し直した

【今後この会社にいて自分はどんな人になる?
人の噂ばかりするあのおばさんになる?
自分の何十年前の功績ひけらかすあのおじさんになる?】

いや、真っ平ごめんだ

【スキルは身につく?】
いや、逆に潰される

【お金の不安は】
ずっと不安だった
この先もこの不安と闘っていくのか?

【このままここにいて何かプラスになる?】
全くならない

考え出したら
職場に対して愛想が尽きた

人間関係で辞める
と言うのは嫌だった
何故なら辞めても転職した先でまた同じ事がある可能性があるからだ

私はずっと人間関係が嫌で辞めたいと思っていた

違う

私、この職場の馬鹿馬鹿しさにほとほと愛想が尽きたんだ

と悟った時
完全に退職の意思が決まった!