【妄想ガール】


ボルテージの恋愛ゲーム「眠らぬ街のシンデレラ」の妄想二次小説です。
(ボルテージさんとは、一切関係ありません)


①原作のイメージを崩してもいい方(キャラ崩壊あり)
②ワタシの自己満妄想にご理解のある心の広い方


のみ、ご閲覧くださいますようお願いいたします。m(_ _ )m


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妖かしの夜①




私はただ……
ぼやけていく視界の中で……
遠くなっていくカレの背中を見つめることしかできなかった………




×  ×  ×  ×




「わあ~!」

私は扉を開けるなり、歓声にも似た声をあげた


「ようこそマリアさん、お待ちしてましたよ」

「あ、皐月さん、本日は私までお招きいただきありがとうございます」

「いえいえ、日ごろからお世話になっている方たちへ、僅かながら恩返しと思って企画したイベントですから…マリアさんにお越しいただけなければ意味がありませんから…」

「……そんな、皐月さん……本当にありがとうございます」

「まあ、こんなところで立ち話もなんですから、さあ、奥へ進んで下さい」
「遼一たちももう来てますよ」

「あ、はい」



今日は皐月さんの経営するカジノの感謝イベントとして、お得意様を招いたオールナイトのカジノ大会が開かれている
普段よりも大当たりの出が甘いらしく、日ごろの感謝を還元するイベントらしいのだが……

いつものカジノメンバーはもちろん、各界からも著名な人たちが招待されていて……
ちょっとあたりを見回してみても、凄い顔ぶれである


(凄い……VIPな人たちばかり……)


私はちょっと気後れしながら…奥に進んでいくと、凄い人垣ができているコーナーが目に入った


「……未来くん………!?」


近づいて覗いてみると、そこには……
山積みされたチップを前に、ニコニコと笑顔を振りまく未来くんの姿があった


ルーレットが回されるたびに、歓声が沸き上がる
その声が、余計にギャラリーを集めていた


「す、すごい……一人勝ち…してる……」


私はその光景を……しばらく羨望と驚愕の入り混じった視線で呆然と見つめ、立ちすくんでしまっていた



「相変わらずだね、未来は…」


背後からポンと肩を叩かれ振り向くと、真っ白なスーツに身を包んだ千早さんが立っていた


「あ、千早さん…」

「もう、さっきからずっとあんな感じなんだよ、未来は…」

「すごいですよね…未来くん…」

「ああ…僕も未来にはかなわないな……」


そう言うと千早さんは、「こっちにおいで、面白いものが見られるから……」と、
更に奥にある、スロットのコーナーに先を進んだ


するとそこには……
スロットに向かい必死でボタンを押す、悠月さんとノエルの姿が……
2人の前には、コインが波のように溢れている


「………」

唖然とする私に千早さんは、


「ふふ、マリアさんのキスを賭けて勝負してるんだよ」

「え?」

「…遼一が、二人をけしかけたんだ」

「なっ、遼一さんが…!?」

「ああ、スロットで勝った方が遼一とポーカーの勝負をする権利を得て、その勝負に勝ったらマリアさんからキスしてもらえるって……」

「そ、そんな…私聞いてない……」
「……どうして、そんな勝手なこと……」


「ふふ、どうしてだろうね? でも、遼一は、絶対に負ける賭けはしないよ」
「まして、マリアさんが絡んでるとなればね…」

「じゃ、じゃあ……」

「まあ、二人をからかっただけじゃないかな…」
「まあ、なんにでも…目の前のニンジンは必要だからね」

「ニンジン………二人はそれを承知で……」

「ああ、たぶんね…」

「そ、そんな……………」
(それにしても…遼一さん、ヒドイッ!)
「あの~遼一さんは?」


「ああ、遼一なら向こうでポーカーを……」


「ありがとうございます」
「ちょ、ちょっと、見てきますね…」



そう言ってその場を後にする私を、千早さんは優しい眼差しで送り出してくれた







②につづく…






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遼一Loversのみなさん!
久々の遼一妄想ガールですが……

今回のお話は……
ちょっと今までの甘い感じのモノとはテイストが違っていて……
(私も初の試みなので…なんとも言えませんが……)

ちょっと、違うな~~と思われる方もいらっしゃるかもしれません


それでもいいよ~と思う方は、是非、読み進めていただきたいのですが……
甘々希望の方は……どうかな~~?