期間限定ランキングイベント☆白金総司とホワイトデー





              




07:視線の行き先




帰宅してすぐ、総司さんに抱き上げられて寝室へと運ばれる



「あ、あの……シャワーを浴びないと……」

「そんなの後で一緒に浴びればいいだろう?」

「で、でも……」

「でも、じゃない、何度もこうして…お前をベッドに運んでいるだろう、いつまでも言い訳を並べて逃げるな」

「!!」



両手をやんわりと拘束され、抵抗を阻止される
振り払おうと思えば簡単にできるほどの力なのに、私は総司さんの手を振りほどくことはできなかった


「ようやく大人しくなったな…」

「だ、だって……」

「まぁ、いつまでも初(ウブ)な反応をされるのも悪くはないが…」



妖しい笑みを浮かべた総司さんの唇は、頬から首筋へ下りていき、そっと口づけを繰り返した



「っ………」

「ここがいいのか?」

「そ、そんなこと……総司さんが一番わかってるじゃないですか…っ」

「そうなのか?」

「……っ」



楽しそうに笑みを零しながら、総司さんの唇と指先の感触に、徐々に追い詰められる
ふっと視線を反らせた先に、見覚えのある袋があった



(……さっき寄ったお店の袋……)
(総司さん…いつのまに買ったんだろう……?)

「おい、どこを見ているんだ…」
「他のことを考えている余裕があるなら……抑えてやらなくてもよさそうだな?」

「……んっ」


顎を掴んで唇を重ねられ、総司さんから視線を外すこともできない
そして、総司さんに熱く求められながら時間が経ち、言葉どおり、彼のこと以外考えられなくなってしまった………





08:サプライズ!?




ホワイトデー当日―――

今日はとりわけ大きな会議も予定もないと聞いていたので…
総司さんには内緒で、お弁当を作って会社にやってきた



(総司さん、驚くかな?)


社長室まで案内してくれた社員が扉を開けると、信じられない光景が目に飛び込んできた


「……マリア!」

「お、奥さま!!」

「え……」



総司さんを後ろから抱きしめるような格好で、香坂さんが総司さんの手を握っていた


「お、おい香坂!」

「あっ! た、大変失礼致しました……」


状況がうまく理解できずに固まっていると、香坂さんが慌てて総司さんから離れた



「し、失礼致しました……!」


さすがに気まずかったのか、ここまで案内してくれた社員もそう言い残し、足早に去って行ってしまった…


「ど、どうしたんだ、お前がここへ来るなんて…珍しいじゃないか」

「……きゅ、急にすみません……先に連絡した方が、よ、よかったですよね…」



総司さんの質問に言葉を返しながら、つい、総司さんと香坂さんを交互に見てしまう

その視線に気づいたのか、総司さんは、席を外すよう香坂さんにアイコンタクトを送った




09:夜は空けておくものだろ?



「おい、変な誤解はするなよ?」

「し、してません! 信用してますから…」

「…信用という話の前に、オレにそんな趣味はないからな」

「わ、分かってます!」


突然のことに動揺したとはいえ、二人のことを誤解しようと思う発想すらない
慌てたように弁解する総司さんに、思わず笑みが零れてしまった


「ところで、今日は急にどうしたんだ?」

「お弁当を作ってきたんです」
「最近、お昼も外食が多かったんじゃないかと思って…」

「確かに、接待続きで会食が多かったからな……お前は本当に気が利くな」
「しばらく誰も来ないように伝えておくか……」


総司さんが内線をかけている間に、テーブルの上におかずやおにぎりを広げる


「美味そうだな…」

「いっぱい作ったので、いっぱい食べてください」

「じゃあ、遠慮なく…」


礼儀正しく手を合わせ、総司さんがお弁当に箸を伸ばす


「美味いな…」
「あ、そうだ…伝えるのが遅くなったが……今日の夜は空けておけよ」

「何かあるんですか…?」

「今日はホワイトデーだろう」
「迎えに行くから支度して待ってろ」

「…はい!」


笑顔で頷くと、総司さんは嬉しそうに微笑み、お弁当を全部キレイに食べきった





10:ホワイトデーの夜に



出かける準備を整え、総司さんの帰りを待った


(あの紙袋…部屋に置きっぱなしだけど、誰かへの贈り物だったのかな~?)
(…すごく真剣な顔で選んでたみたいだけど……)


買い物に行った時のことを思い出し、なんだか少しだけモヤモヤした思いが湧き上がる


「おい、どうした?」

「え!? そ、総司さん……!」

「何度呼んでも返事がなかったから心配したが……さっきから何を一人で百面相しているんだ?」

「……そんなこと…してました?」

「ああ、面白いからずっと見ていた」

「なっ……やめてください、恥ずかしい…じゃないですか…」



思わず顔を両手で覆うと、総司さんがその手ごと頬を包み込んだ



「支度はできたのか?」

「…はい、大丈夫です…」

「じゃあすぐに出かけよう……と言いたいところだが……」


小さく笑みを零しながら、総司さんの顔がゆっくりと迫ってくる


「キスをしてからでも、罰は当たらないだろう?」

「あ……」



そう言っている間にも、二人の顔の距離はゼロになり、唇にそっと総司さんの体温が触れた
感触を確かめるように丁寧に触れられる



「これが限界だな…」

「え……」

「理性を抑えるには、ここまでが限界だって言っているんだ」

「!!」

「これ以上すると、予約をキャンセルすることになる…」
「お前が望むならオレは構わないが……」

「い、行きましょう!」


慌てると、総司さんはクスッと笑みを零した



「後で、ゆっくり今の続きをするとしよう……それまでお預けだ」

「……っ」


最後にもう一度口づけを交わすと、総司さんにそっと手をとられ、車へとエスコートされた






イケない契約結婚
(C)Arithmetic





≪④グッドENDにつづく≫







゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆ ゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆




いや~総司さん甘いですね~~

それにまさかの……腐疑惑!?

総司さんに限っては、絶対ありえないと思いますが……
(まったく想像がつかないwww)

香坂さんに後ろからの図……見てみたいな~~って思うのは、私だけかな?


にしても…今回のWDイベは…
総司さん、どうしちゃったの?…っていうぐらい、甘さ200%ですね~
ヒロインが可愛くて、愛しくて堪らない感が溢れてます!

突然のお弁当も、がっしりと総司さんの心掴んじゃったみたいだしね~
(私は絶対ムリだ……)


ということで、いよいよENDです!


まずは、ノーマルエンドから………