期間限定★新年パーティー★有馬とパーティー三昧



新店舗で行われる新年パーティーで…

有馬の怪しい噂を耳に!

冬太から聞かされたその話は真実なようで…?


新店舗で開催されるパーティー、新年は嫉妬で始まる!?




                        




 01:カクテル



「構ってやれなくて悪いな…」
「これでも飲んでてくれ」

「……わぁ、キレイ」


謝る志信さんが私の目の前に差し出したのは、キレイなピンク色のカクテルだった


「これって、メニューに載ってるカクテルなんですか?」

「あ、いや……これは……」


「社長!すみません、ちょっといいですか!?」


「ああ、今行く」
「悪いな、すぐ戻る…」

「はい、わかりました」




「やあ、有馬くん!あけましておめでとう! 今年もよろしく頼む」

「いつもありがとうございます、こちらこそ、今年もよろしくお願いします」


この日、志信さんが新しくオープンさせた店舗では、開店と新年を祝う、ニューイヤーパーティーが催されていた


(それにしても志信さん……本当に忙しそうだぁ……)


店に到着してからというもの、志信さんとゆっくり話す時間さえない


「君を一人にしておくなんて、志信も困った奴だな…」

「……白金さん!」


カウンターで一人グラスを傾けていると、白金さんが声をかけてくれた


「志信が戻ってくるまで、俺がお相手をしても?」

「……はいっ、ぜひ」


私の返事に、白金さんは端正な顔をほころばせ 隣の席についた




 02:新年のご挨拶



「あけましておめでとう、マリアさん」

「おめでとうございます」


年明け初めて会う白金さんと新年の挨拶を交わし、互いのグラスをそっと合わせる


「相変わらず忙しそうだな、アイツは……」


白金さんは呆れたように息を吐き、接客する志信さんを見つめた


「仕方ないんです、志信さんはこの仕事が大好きなんですから……」

「それは、そうだが……マリアさんはそれでいいのか?」

「え……」

「暮れから…ずっとこの調子なんだろう?」

「それは……」


飲食店ということもあり、年末から新年にかけてイベントが立て込み……
志信さんはほぼ無休状態で、仕事に勤しんでいた


「…寂しくないって言ったらウソになっちゃうかもしれないけど……」
「ああやって楽しそうに働いている志信さんが好きなんです」

「楽しそうに……か……」

「??」

「アイツはアイツで、随分我慢していると思うが……」

「え、それって……」


理由を聞こうとしても、白金さんの笑みにごまかされてしまった


(志信さんが、我慢って……?)




 03:頼む



「総司、来てたのか?」


しばらく白金さんと話をしていると、接客の合間をぬって、志信さんが私たちの元にやってきた


(志信さん……お酒臭い、かも……)


新店舗のオープン日ということもあり、志信さんはいつも以上のペースでお酒を口にしていた


「お前、そんなに飲んで大丈夫なのか?」

「何だよ、総司」
「お前、まさか俺のこと心配してくれてんのかよ?」

「おい、酔っ払い! 俺に絡むな!」


肩を組みかけた志信さんの手を振り払うと、白金さんは呆れたようにため息をついた


やりかけの仕事が残ってるんだ、俺は先に失礼する」

「なんだよ、もう少しくらいいいだろ?」

「ずいぶん客も入ってるじゃないか」
「俺一人帰ったところで、何も問題ないだろ?」

「ずいぶん冷たいこと言うじゃねぇか」


志信さんと軽口を叩きながら、白金さんの視線が私に向く


「悪いが、この酔っ払いを頼む」

「は、はい……っ」

(志信さんがこんなに酔うなんて珍しい……何かあったのかな?)

「志信、いい加減マリアさんに話したらどうだ?」

「うるせぇな、帰るならさっさと帰れ!」

「……言われなくても、そうさせてもらう」


最後に一度手をあげ、白金さんは颯爽と店を後にした



(さっき白金さんが言ってたことって、なんだったんだろう……)




 04:お相手



「なんだよ、お前」
「俺に構ってもらえなくて寂しくて、総司に相手してもらってたのか?」

「なっ……何で、そんな言い方……」
「白金さんは、親切に私の話相手になってくれてただけじゃないですか」

「親切に、ねぇ……」
「…アイツが親切で女に話しかけるのも珍しいと思うがな?」

「知りません、そんなこと!」


プイッと顔を背けると、追いかけるように私の頬に添えられた志信さんの手に、正面を向かされる

「何拗ねてんだよ?」

「拗ねてなんかいません!」

「じゃあ、このふくれっ面は何だ?」

「……いひゃいでふっ(痛いです)」


軽く頬をつままれながら言葉を発すると、志信さんが可笑しそうに笑みを零した


「悪かったよ、あんまり構ってやれなくてすまない」

「………」



不意に優しげな表情を向けられ、否応なしに鼓動が早まる


「……そんな顔しても、許してあげませんから…」

「じゃあどうやったら、うちのお姫さんの機嫌は直るんだ?」

「それは……」

「それは……?」


答えなんて知っているはずの志信さんが、わざと言葉を促すように、誘うような瞳で私を見つめた




 05:ずるい人



「ズルいです、知ってるくせに……」

「まぁ、お前のことなんて手に取るようにわかる」

「じゃあ……」

「けど……」


言葉の続きを遮るように、志信さんの人差し指が唇に押し付けられる


「最近、寂しい思いをさせた詫びに…お前の望むようにしてやろうと思ってな…」

「……っ」

「ほら、何でも言えよ?」
「お前がして欲しいこと、全部してやるから」


甘やかしてくれるような囁きに頬を染めると、志信さんはどこか嬉しそうに瞳を細めて見つめた


「言えないようなこと、して欲しいのか?」

「ち、ちがっ……」

「俺はしてやりたいけどな……」
「お前が人目を気にして真っ赤になっちゃうようなこと」


「……っ!!」


まるで魔法にかけらたように、志信さんの言葉一つで、抵抗する気もなくなってしまう

観念して志信さんの服をつまみ見上げると、全てを悟ったように、志信さんの手が腰に回される


「いつからそんなふうにねだるのが美味くなったんだ?」
「…ズルいのはお前だな」
「そんな目で見られたら、俺が我慢できないのを知っててやってる……」

「志信さ……」


呼びかけた名前の続きを奪うように、志信さんは人目もはばからず唇を塞いだ






≪②につづく≫




イケない契約結婚
(C)Aruthmetic





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総司さんに続き、志信さんの新年パーティーのランキングイベです!


とりあえずこれも、PEをGETできましたので、順次お届けしようと思います。



このランキングが始まった時は…

いろんなことが重なり、
遼一のプロポーズとか、シンデレラのGREE進出!


そんな輻輳する中でのイベだったので、結構大変でしたwww

常に携帯カチカチしてましたね~~
(仕事中も、WCに行ってはカチカチと……)


では、志信さんとの甘~いパーティーを期待しつつ、
いってみましょー!!!