【お知らせ】


先日UPしました、「見つめる瞳①」を、都合により大幅加筆・修正しましたので、再UPします。

タイトルも変更となりましたので、ご了承下さい。




Bed Time Story…




~妖しく光る月の夜に①~白金総司






妖しく輝く満月の青白い光……

満月の放つその光は……

時に不思議な力を持つという………


そんな満月の夜は、愛するものたちを妖しい光が包み夜の闇に誘(いざな)っていく……


~千夜一夜物語~

×  ×  ×  ×




「マリア……」


私の名を呼ぶ、甘く掠れた声……

私を見つめる妖しく光る瞳……



私はその声と瞳に、引き寄せられるがままに、吸い込まれるように……



その声に全てを委ねていく……

その光に全てが奪われていく……





×  ×  ×  ×




今夜は中秋の名月――

私はふとそんなことを思い出し、カーテンの隙間から空を眺めた



雲一つない夜空に浮かぶ、なんの翳りのない真ん丸のお月様…


その月は、真っ暗な闇を照らすように光輝き、幻想的な青白い光を放っていた



「綺麗……」



私はその月が放つ光に、スーッと吸い込まれていくような感覚を覚え、

身動きできないままに、その場に立ち尽くしていた




「マリア……」



私の名前を呼ぶその声に、現実に引き戻され振り返ると、

ベッドの背にもたれながら、メールチェックをしていた総司さんが、PCをパタンと閉じた



「あっ、…もう、終わったんですか?」


「ああ」


「お疲れ様でした…」

「ねえ、総司さん! 見てください、綺麗な満月ですよ」



私はカーテンを大きく開いた



「ほう、見事な真ん丸の月だな……」


「ええ…あの青白い光がとても幻想的で……まるで吸い込まれてしまいそう」


「……そうだな」



私はその光に誘われるように、窓を開けた



スーッと秋風が吹きこみ、部屋の中に冷たい空気が入ってくる

その風は、総司さんの所まで届いたのか、



「風邪ひくぞ、…早く来いよ」


眼鏡を外しベッドサイドテーブルの上に置くと、私に手を伸ばす


私は振り返ったまま窓を閉めると、カーテンを閉じた




その時、背後の満月が妖しい光を放ったことなど、気づくこともないままに……



×  ×




ベッドに近づくと、差し出されたその手に自分の手を伸ばした


突然グッと引き寄せられ、総司さんの上に覆いかぶさるように重なってしまう



「キャッ!?」



総司さんの顔が凄く近い場所にある、

ただそれだけなのに……


私はすぐに上体を起こし離れようとしたけれど、そのままギュッと強い力で抱き締められてしまった


……恥ずかしさで顔が赤くなっていく




「……お前は…こんなことぐらいで、……本当に…」


「…だ、だって…こんな近くに顔が……」



今にも唇が触れそうな距離で交わす会話に、だんだん鼓動が早鐘を打つ




「今から、もっと恥ずかしいことするんだろ? 俺たちは夫婦なんだからな……」


「なっ、そ、そんなふうに…言わないでください……」



クックッ…と楽しそうに笑う総司さんの息が私の耳を掠めると、

思わず声が漏れてしまう




「ア…ッ…ン」


「ふっ、そんな声を出して……誘ってるのか?」


「ちっ、違……う……」


「そうか……それは残念だな」


(えっ? ざ、残念って……?)




総司さんの手が緩み、私の上体を起こすと向かい合うように座らせた



「マリア……」


「……今日は、お前から…誘ってみろよ」



(え? 私から……誘うって…?)


「総司さ、ん……」



私を見つめる総司さんのまっすぐな瞳……


その瞳は、私の心の中の全てを見透かすような、

……妖しい光を放っていた


私は戸惑いながらも、その瞳から、その光から目を離すことができずに見入ってしまうと、

自分から総司さんに唇を重ねていた



まるでその瞳が放つ、妖しい光に引き寄せられ吸い込まれるように……




重ねた唇に舌を出し、スーッと総司さんの唇をなぞってみる


すると総司さんの唇が少しだけ開き、なぞった舌を容易に招きいれ、

滑り込んだ私の舌に、自分のそれを絡ませた



「んんっ……」



何度も角度を変え、唇を重ねあい、

いつも総司さんが私にするように……深く、深~く……

舌を絡ませ続けた



まるで、満月がそうさせているかのように…

その妖しい光に誘われるるがままに…





「上手になったな…どこで覚えたんだ?」



やがて唇が離れ、そう言いながら私を見つめる熱を帯びた妖しい光を放つ瞳…

見つめられただけで、カーッと顔が熱く火照ってくる



「そ、そんな…どこで…なんて……」


「総司さんがいつも私にするように……した、だけ、です…」




私は急に恥ずかしくなり、その瞳から逃げるように顔を逸らした










≪②へつづく≫









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Bed Time Story…☆第2弾☆





第2弾は、総司さんで~すっ!


やっぱり、この人を外すわけにはいきませんから…

王道ですっ!



私が総司さんに言って欲しいセリフ満載で、お届けします!