続編☆白金総司


第4話:幸せとは③




「……ん」


目覚ましの音が聞こえて目が覚めた

目を閉じたまま枕元をごそごそと探っていると、指先が硬い何かに触れた


「ん?」


そのままギュッとそれを掴むと、それが目覚まし時計でないことに気づいた


「…な、なんだ、人の肩を鷲づかみして……びっくりするだろう…」


がっちりとした、しなやかな筋肉

指先に触れたものが、総司さんの背中だったということに、彼が寝返りを打ってから気がついた


「あ、ご、ごめんなさい……お、はようござい、ます」


「おはよう…もう朝か?」


総司さんは寝返りを打つ途中で、目覚まし時計の頭を指先で叩いた


ピピピピ……と甲高い音を立てていたアラームが止む


「早く、準備しないと…」


起き上がろうとして自分が裸だと気づいて、身体を隠そうとすると、

総司さんに腕をつかまれ、身体を抱き寄せられた


「お前、忘れたのか?」


私の肩口に顔を埋めた総司さんが、面白いと言わんばかりに微かに喉を鳴らして笑っている


「え? 忘れた……?」


「今日は、休みをとっただろう」


「…あ、そうでしたね」

(昨日、総司さんと一緒に会社を休むことにしたんだ…)


しばらく休日返上で働きづめだったから、

会社では何ひとつ文句を言われずに、むしろ、いい加減心配だったと言われてしまったくらいだった


「なんだか、久しぶりですね」


「ん?」


カーテンの隙間から漏れる光は、温かく穏やかで…思わず目を細めた


「総司さんと1日ゆっくり出来ると思うと、すごく嬉しい」


「…ふっ、それはよかった……………」


「……総司さん?」


少しだけ身体が離れたと思えば、目元を押さえてあくびを噛み殺していた


「まだ、眠いな…」


「そうですね」


「まだ寝てから…3時間も経ってないのか…」


「……え?」

「そ、そんな…でしたっけ…」


「お前がなかなか…俺を眠らせてくれなかったからな」


「そっ……!」

「そんなこと…は、なかったはず…です!」

「そ、総司さんのほうこそ…何回も……っ!」


「はは…じゃ、そういうことにしといてやるよ!」



確かに、寝たのは遠く空がうっすらとオレンジ色に染まり始めてからだったと思う



「…もう、あまりからかわないで下さい」



「俺はいつも本気だが」


「本気で言っているか、冗談で言っているかの問題じゃないんです!もう…」


「そう朝からカリカリするな、俺が悪かった……んだろ?」


総司さんは私の腰に手をまわして、身体を密着させた


総司さん自信を直に感じて、恥ずかしくて離れようとするけれど、

そうすると、ますます強い力で繋ぎ留められる


「このままもう一眠りして、起きたら出かけよう」


「はい……どこに出かけますか?」


「起きてからでいいうだろう?」


「そうですね…」


いつも分刻みのスケジュールで働いているんだから、休みの日ぐらい何も決めずに、気の赴くままに過ごしてみたい…


「……総司さん、おやすみなさい…」


「おやすみ、マリア」


総司さんは私の前髪をかき上げると、額へ唇を押し付けゆっくりと、目を閉じた







≪つづく≫





「イケない契約結婚」


白金総司(続編)



(C)Arithmetic










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ちょこっと感想!



いや~私の好きな、朝のイチャコラ…ですよ(〃∇〃)


いいな~こういうのって!

総司さんが、お前が眠らせないからだろ…なんて、

自分でしょうって!


総司さんって、顔に似合って!?お強いから…

(確か、本編でヒロインが、私の身体が持たない…みたいなこと言ってたよね!)


あ~何からナニまで…完璧な男だわっ!


総司さん!大好き~~~~!



m(_ _ )m


感想というより、単なる、個人的な萌え叫びになってしまったことをお許しくださいませ…