続編☆白金総司


第4話:幸せとは②





「これで、今日のスケジュールはすべて完了です」


「…ずいぶんと早く終わったな」


「お疲れ様です」


「お前のおかげだな…」


デスクの傍らで、手帳に視線を落としていた私の頬に総司さんが触れた

私を見上げる彼の視線と、私の視線が絡み合う


「マリア…」


そのまま、下顎にかかった指が彼の方へと引き寄せる


「んっ……」


互いの唇が触れ合って、湿った…

彼の手はいつの間にか、私の耳辺りから後頭部を覆っていて、逃げられないようにがっちり押さえられていた


「…っふ、う…んっ」


鼻から濡れたような、くぐもった声が漏れた

唇が離れれば、角度を変えてまた重なる


「…マリア」


彼が私の名前を呼ぶたびに、じわりと胸の奥で、何かあたたかい気持ちが広がった


「…好きだ…」


いつの間にか腰に手を回されていて、彼に抱き寄せられていた

跨ぐように膝の上に乗り上げ、彼の首に腕を回す

一度唇が離れたと思ったら、唇を濡らすように舌が口端まで滑り、頬から首筋へ降りた


「俺の印…ここに付けたら……」


「だ、ダメっ……!」


総司さんは私の言葉など全く無視して、首筋の薄い皮膚を、音をたてて吸い上げる


「大丈夫だ、見えないところにつけたから…ふっ」


「総司さんっ…でも…ダメ…」


名前を呼んでも、彼は止めなかった…


いつの間にかスーツの隙間から背中を撫でていて、スカートからブラウスを引きずり出していて…

彼の手が直に素肌に触れる

背骨をゆっくりと撫で、ブラを通り過ぎて肩甲骨に触れた


私それだけで、ゾクッと背中が粟立った


「ダ…ダメ…です」


「何が?」


器用に片手でブラのホックを外し、ブラウスのボタンも外していく…

彼は、露になった首元に唇を寄せた

鎖骨を唇が撫で、時折舌が肌を濡らす


「こ、ここは……っ、うっ…」


そうされるたびに、肌に淫らな起伏が生まれて、ゾクゾクと体が震える


下唇を噛んで声を殺している私の耳元に、総司さんは唇を寄せて囁いた


「どうして声を殺すんだ?」


一際低い声で言われると、全身の体温が上昇した


「…こ、こんなところで…誰か来たら…っ」


「誰も来ない」


総司さんは私を抱き上げ、執務室の机の上に乗せた

脚を開かれ、閉じられないようにその間に体を割り込ませる…


私の体を挟むように両端に手を着くと、鼻先の触れ合うような距離まで顔を近づけた


「……ここのところ、仕事ばかりだったからな……溜まってる…」


はぁ、と総司さんはため息を吐く


「そ、そんな……」


大きな手で頬をなでられ、横髪を掻き揚げられた


「…そうなりもするだろう……お前は、俺とこうやって過ごせないことを何とも思わなかったのか?」


一瞬だけ、縋るように瞳が細められた


ズキン、と心臓が撥ねて…思わず何も言えなくなる


「……聞いてるのか?」


「…聞いてます……けど…」


体を起こそうと机に肘をつくと、トンと胸を押されて背中を机に再度押し付けられた


「答えろ、寂しかったか?」


「………はい…とても…寂しかった、です…」


恥ずかしかったけど心を決めて、小さな声でそう言うと、総司さんにギュッと抱きしめられた


「お前の様子がおかしかった時、原因も分からないから…相当参ったんだからな……俺も」

「触れたくても、触れられない……こうしたくても、出来ない……分かるか?」


甘えるような素振りで首筋に鼻先を寄せられて、私はそっと彼の髪の毛に手を埋めるように指を絡めた


「家に帰るぞ」


「家、ですか?」


「ああ」


彼は私の胸元に顔を埋めて、チュッと音をたててキスしてから、体を離した

両手で、私の乱れた衣服を整えてくれる


「しばらく、休日返上で仕事をしていたからな……」

「…明日、急ではあるが休みをとろう」


「…・・・そうですね…」

「総司さんは、少しゆっくり休まないと…いけませんね」


「何を言ってるんだ」

「お前も一緒に、休みをとるんだぞ!」


「え? 私もですか?」


「当たり前だ…」

「せっかく休みをとってもお前が家にいないなら、休みをとる意味がないだろう」


彼の言葉がじんわりと心に染みて嬉しくなった


「はい…」


「……今日は、寝かさないからな」


机の上から抱き上げられる途中で呟かれた、総司さんの声がよく聞こえずに聞き返した


「だから―― 家に帰ったら、今日は朝まで寝かさない……覚悟しろよ?」


「えっ、総司さん?」


「じゃあ、急いで帰る支度をしようか…マリア」


総司さんは楽しそうに…まるで、子供のような笑顔で準備を始めた






≪つづく≫




「イケない契約結婚」


白金総司(続編)



(C)Arithmetic





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ちょこっと感想…



キャ~~~(///∇//)

なんなのこれ~~


総司さんストレートすぎる…

でも、でも…総司さんならいい、こんな露骨な言葉も「あり」ですよね!

言われたい…(総司さん限定!)


今回のこの、仲直り後のシナリオは…


総司さんの魅力満載!ですね~~


Sっぷりといい、甘さダダもれ感といい…


あ~~いい!

もうこれだけで、幸せな気分です!


家に帰っちゃったら…どうなっちゃうんだろう?( ´艸`)


あ~~早く帰りた~~い!


もう、総司さんの好きにしちゃってください

前から、後ろから…)

(;^_^A


どーかひとつ、よろしくお願いいたします!


(なんか、私完全に…おかしくなってます…orz)