I believe...







(ピンポ~ン♪ピンポ~ン♪♪)



「はい」


ドアが開く…



「…マ、マリア……!?」



「遼一さん…」



目の前には、少しびっくりした顔の遼一さんがいる


「お前、どうしてここが…」



「皐月さんに教えてもらいました」



「………」



「はい…これを遼一さんに・・・って」




私は、さっきカジノで見た封筒を遼一さんに渡した




遼一さんは、ソファに腰を下ろすと封筒の中身を見る



ひと通り見終わると、書類をテーブルの上に投げ出し、大きく息を吐いた





「…未来くんが同じものを、相手の方の事務所に持っていってくれて…」


「…明日には真相が報道されるだろう…って、皐月さんが言ってました…」




「マリア…」




遼一さんは、目を細めトントンと自分の膝を叩き、私に手を差し出す



私は差し出されたその手に自分の手を重ね、彼の膝の上に抱きかかえられるように座る



後ろからまわされた腕に抱きしめられて…



もう、それだけで私は気持ちが昂ぶってくる…




その腕に自分の手を重ねると、遼一さんは私の首筋に顔を埋め、そっと囁いた





「…悪かったな…心配かけちまって…」




私は首を何度も横に振る




「…私、ずっと信じてたから…ずっと…」




遼一さんは、私の向きを変えさせると頬を両手で包み込む



遼一さんの顔が近づく気配を感じ、私はそっと目を閉じる



次の瞬間、私の唇に遼一さんの唇が重なった…



久しぶりに触れる遼一さんの唇は、とても柔らかくて…優しい感触に気持ちが安らいでくる




(ずっと、こうしていたい…)






遼一さんも同じように感じているからなのか、私たちは今まで会えなかった寂しさを埋めるように、お互いの唇の感触を確かめ合った


啄ばむようなキスを何度も何度も繰り返しながら、遼一さんの手が私の身体を撫で回す



「…あっ…」




遼一さんの手が、服の下に入り込んでくると同時に、熱いものが私の口の中に滑り込んでくる



「ん…んっ…」



すぐに舌と舌が絡み合って、息も出来ないぐらいの激しいキスに変わっていく…




(遼一さ…ん、遼一さん…)




キスをしたまま…


唇が繋がったまま、遼一さんは私を抱き上げると、そのままベッドへとむかった






×  ×  ×  ×





簡単に服を脱がされた私に、遼一さんは覆いかぶさるように身体を併せると心地よい重みが私を包む


私はその心地よい重みに身体を沈めた






×  ×  ×  ×




「今日はずいぶんと、積極的なんじゃねーの」



「だ、だって……ずっと…」


「ずっと、こうしたいって思ってた…会えなかった間…ずっと…」




遼一さんは少し照れたように微笑むと、すぐにいつものようにニヤリと口の端をあげ、

「オレも、ここに缶詰にされてる間、どうやってお前を苛めてやろうか、たっぷり考えてたからな…」


「まずは、ここから……」



「キャッ…ちょ、ちょっと・・・そこは…っ」






「マリア…ずっとオレの傍にいろよ…オレのことだけ見てろ…」







遼一さんのその言葉に溺れるように…




私の身体は、深く深く…ベッドに沈んでいった……












≪つづく≫