I believe...②
いつものように、PCの電源をおとし、席を立つ
その時…(ブルルル・・・・) バッグの中の携帯が鳴った
(遼一さん!?)
着信画面を急いで確認すると・・・
(え? さ、皐月さん!?)
急いで廊下に出て、通話ボタンを押す
「はい、○○です」
『お仕事中にすみません、北大路です」
「いえ、今帰るところでしたから・・・皐月さん、どうかしたんですか?」
『今からカジノに来ていただけませんか?』
「え? あ、はい・・・」
『それではお待ちしております、お気をつけて・・・』
(皐月さん、どうしたんだろう? もしかして、遼一さんに何か・・・)
私は、不安な気持ちを抱えたまま、急いでカジノへとむかった・・・
× × × ×
「こんばんは」
「あ、マリアさん、お待ちしておりました、急にお呼びだてしてすみません」
皐月さんが、優しい笑顔で迎えてくれた
「あの…今日は何か・・・?」
「ええ、まあ、かけてください、立ち話もなんですから・・・」
私は促されるままにソファーに座ると、皐月さんは封筒を差し出す
「これは・・・?」
「中をご覧下さい」
私は、言われたとおりに封筒の中身を確認した
そこには・・・
(・・・・な、何!? これ・・・!?)
封筒の中には、遼一さんとの熱愛報道で噂になっている女優の写真や調査報告書が入っていた
~この女優は最近目立った活躍もなく、所属する事務所が借金を抱えたため、事務所ぐるみで話題づくりをした、いわゆる売名行為だったということ・・・
~スクープ写真も、女優側から事前にリークし、綿密な計画の上に撮られたものであること…
等が書かれていた
「マリアさんは、このスクープ写真を見て、不自然だと思いませんでしたか?」
「え?」
「あまりにも鮮明に綺麗に撮られていて、まるでここに来るのが分かっていたかの様なアングルで…密会現場のスクープ写真にしては、出来過ぎていて逆に不自然なんです」
(あ・・・言われてみれば・・・そうかも・・・・)
「実は・・・かなり前になってしまうのですが、悠月にも似たようなことがあって…その時は何とか記事になる前に押さえられたのですが…」
「ちょっと今回は、調べるのに時間がかかってしまいましたが…遼一の熱愛報道の真相は、ここに書いてあるとおりです」
「未来が今同じものを、女優の所属事務所に持っていってますので、明日には真実が明かされることでしょう…」
「もう、大丈夫ですよ、マリアさん…」
「皐月さん…ありがとうございます」
「私、遼一さんのこと…ずっと信じてました・・・」
いつの間にか、私の瞳から大粒の涙が零れていた…
「ええ、分かってますよ…遼一も、マリアさんのことをずっと心配していましたよ」
「遼一さんが・・・?」
「ええ」
皐月さんは、そっと私の肩を抱き寄せ、
「出来るなら…私がマリアさんを……」
(え? 皐月さん…な、何…!?)
「ふふ、遼一に怒られてしまいますね……さあ、早く遼一の所に行ってあげてください」
「待ってますよ…きっと…」
皐月さんは、肩を抱き寄せた手を離し、優しくニッコリ微笑んでくれた…
「は、はいっ!」
私は皐月さんから、遼一さんのいるホテルを教えてもらい、丁寧にお辞儀をすると、足早にVIPルームを後にした
(遼一さん…遼一さん… 早く会いたい…)
≪つづく≫
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「はぁ~」
今日もまだ、リアルショックから完全に立ち直れずにいる、マリアです…
でも…皆さんの、温かいメッセ、コメントで…かなり癒されましたよ(ノω・、)
本当にありがとうございます!
こんな…おバカな私の妄想に…お付合いいただけるだけで嬉しいのに…
なんと、励ましのお言葉まで…
もう、嬉しくて、嬉しくて――・゚゚・(≧д≦)・゚゚・
ふとした私のショック事件から書き始まったこのお話ですが…
どんなエンディングにするか、まだ決まっておらず…orz
もうこうなったら、超ラブラブで終わしてやるぞ~~~!!!