時折、歳の離れた
夫婦と見られることもあります。
「やあ、ずいぶん若い奥さんを
お持ちですね。」
「うらやましいですよ。」
「いえ、違いますよ。」
「息子の嫁です。」
「はい、お義父さまです。」
遠くに買い物などに出かけたときなど
こんな会話を
お店の人とすることもあります。
冗談めかしていますが、
私もお義父さまも
まんざらではありません。
お互い、
相手のことを憎からず思っているのです。
今日もデートです。
私たちは手を繋いで歩きました。
「花恋ちゃん、今日の服は素敵だね」
「ありがとう。」
「お義父さまも素敵ですよ」
「花恋ちゃんは本当に可愛いね。」
「まるで天使のようだ」
「お義父さまこそ素敵ですよ」
私は、
白と黒のギンガムチェックのワンピースに
黒のカーディガンを着ています。
お化粧もバッチリです。
そして、黒のサンダルを履いています。
お義父さまは、
紺色のスーツに白のワイシャツです。
ネクタイは赤と青のチェック柄です。
「お義父さま、
今日はどこに行きますか?」
私は尋ねました。
するとお義父さまは笑顔で答えます。
「花恋ちゃんとなら、どこでもいいよ」
私たちは手を繋いで歩きます。
お義父さまの手は大きくゴツゴツしていて、
とても男らしい手です。
私はその手が大好きだったので、
よく触ってしまいます。
するとお義父さまは
私の頭を撫でてくれます。
それがまた嬉しいのです。
お義父さまは
私より10歳以上も年上ですが、
全然そんな風に感じさせないくらい
若々しい方です。
そして何より優しい方です。
そんなお義父さまが私は大好きでした。
でも最近になって
少し気になることがありました。
お義父さまとデートをしているとき、
お義母さまが
私たちを見ているような気がします。
最初は気のせいだと思っていましたが、
何度も続くうちに確信に変わりました。
私は思い切ってお義父さまに尋ねました。
「あの・・・お義父さま」
「ん?なんだい?」
お義父さまは
優しい笑顔で答えてくれました。
「最近、お義母さまの
視線を感じるのですが・・・」
するとお義父さまは驚いた顔をしました。
そして少し困った表情をしています。
「そ、それは気のせいだよ!きっと」
お義父さまは慌てた様子で言いました。
でも私には分かっていたのです。
お義母さまが
私たちを見ていることを・・・。
そんなある日、
お義母さまから私に話しかけて来ました。
「ねえ、花恋ちゃん?」
私はビクッとしました。
「な、なんでしょう?」
と恐る恐る聞きます。
するとお義母さまは
笑顔で答えてくれました。
「最近よく二人でいるみたいだけど、
仲が良いみたいね」
(やっぱり見ていたんだ!)
と思いドキッとしましたが
平静を装いながら答えました。
「はい、お義父さまとは
仲良くさせてもらっています」
「そう、それはいいことね。
これからもよろしくね」
お義母さまは笑顔で言いました。
私は内心ホッとしました。
でもまだ不安はありました。