今週中に出さなくてはならない企画書。
煮詰まって煮詰まって、、、。
けど、、、ユノさんに会いたくて。
今日は一人で帰りに寄ってみる。
いらっしゃい。
連日のご来店、ありがとうございます。
オーダーを取りに来たユノさんが、にっこり微笑んで。
、、、ああ、やっぱり来て良かった、、、。
俺の癒し。
昨日はありがとうございました。
ここの軽食も美味しかったけど、バーでも美味しいお酒をいただきましたよ。
すごくサービスしてもらって。
あそこ、雰囲気もいいですよね。
また必ず行きますね。
そっか、気に入ってくれてありがと。
今日は一人なんだ?
はい、今日はちょっと残業で。
何か軽く食べようと思って。
そうなんだ。
何にする?
、、じゃあ、、、オムライスとコーヒーで。
かしこまりました。
ここのオムライス美味しいよ。
卵がフワッフワでさ。
楽しみです。
うん!
待ってて。
しばらくして、ユノさんが持ってきたオムライス。
確かにフワッフワの卵。
でも中のチキンライスは味がしっかりしてて、どこか懐かしい味。
、、、うん、美味い、、、。
腹も空いてたから、一心不乱に食べて。
コーヒーで一息つく。
ふー、、、食った食った。
、、、すぐ動きたくないなぁ、、、そうだ、企画書、見直してみよう。
確か案を書いたメモ書きが、、、。
少し小ぶりなノート。
何か思いついた時にすぐ書き留めておけるように、いつも持ち歩いていた。
ゆっくりコーヒーを飲みながらノートを見直してみる。
その時、サッと置かれたケーキが乗った皿。
、えっ?
見上げるとユノさん。
それ、仕事用のノート?
あ、はい、、ちょっと煮詰まっちゃって、、、。
疲れた時には甘いものだよ。
良かったら食べて?
俺からのサービス。
えっ?
でも、、、。
いいから、いいから。
これ食べて頑張って。
、ありがとうございます。
ユノさんが俺ににっこり笑って。
視線がテーブルに移る。
、、あの、、えっと、さ、
はい?
、これ、もしかしてプレゼンの企画?
はい、、そうですけど、、、
あ、ごめん勝手に見て。
ちょっと目に止まっちゃって。
ユノさん、これ見てわかるんですか?
あー、、ちょっとそんな仕事してた時があって、、、。
、誰にも言わないからさ、見てもいい?
、えっ?
、やっぱ駄目?だよね、、、。
、、、こんなメモ書き見ても、つまらないですよ?
いいって。
ちょっと貸してみて?
ユノさんはノートを手に取ると、熱心に目を通して。
、、、うーん、、、考え方は悪くないと思う、、、けどなぁ、、、えーっと、、、。
ユノさんが、、、悩んで。
けど、急に開けたように、
な、こことここ、、、えーっと、ペンある?
あ、はい。
ユノさんは俺のペンを手に取ると、ノートに何か書き込んで。
こことここ、、こういう風にしたらどうかな。
その方が多分わかりやすくて、説得力出ないか?
ただ説明して、それを押し付けるだけじゃ駄目だ。
相手に興味を持ってもらわないと。な?
、、、おー、、、この人、何者?
確かに、、、ユノさんのいうとおり、、、だ。
俺はノートを食い入るように見直して。
あ、ごめん、つい、
ユノさんが慌てて謝るけど。
、いえ、ありがとうございます。
参考にします。
そ?
ならいいけど。
ごめんな、邪魔して。
ユノさんは他のお客さんに呼ばれて、慌てて去って行った。
改めてノートを見る。
、、、ちょっと見ただけなのに、、、ユノさんが手直しした部分がすごいいい感じの企画になってる、、、。
ユノさん、、、仕事も出来るんだろうなぁ、、、会社勤め、したことあるんだ、きっと。
、、、不思議な、人、、、。