ホッとしたような、残念のような。
建前と本音。
男相手に、俺は何考えてんだ?
ま、あいつはいないとわかったんだ、いつもと同じように、友達と楽しむ。
いい感じに、ほろ酔い気分になった頃。
いきなり後ろから肩を掴まれる。
振り向くと、あいつ。
ねぇ、ユノ借りていい?
周りの友達に聞く。
なんだよ、ユノ、やっぱりこいつと知り合いか?
いや、別に。
ほっとけ、こんな失礼な奴。
俺は前に向いて座り直した。
だけどさ、こいつこの間からお前捜して、
俺には関係ない。
肩触れ合ったらもう知り合いなんだよ、ユノ。
そいつが、後ろから俺の耳元で囁いて、ビクッとする。
ひ、人の耳元で喋んな!
それにそれは肩触れ合ったらじゃなく袖触れ合ったらだろ、馬鹿。
なぁ、ユノ、俺と飲もう?
嫌だ。
そんな事言うなよ、冷たいなぁ、
友達でもなんでもないだろ、お前とは、
じゃ、友達になろう?
なぁ、ここ、開けて?
俺座っていい?
勝手に友達をズラして俺の横に座る奴。
やめろって、お前らも何こいつの言う事聞いて退いてんだよ、
だって、なぁ?
皆んなで顔を見合わせる。
なんだよ?
俺達、こいつに結構前からお前の事聞かれてんだよ。
だから?
酒の一杯ぐらい付き合ってやれよ、な?
なんで?
こいつ、案外いい奴だぞ?
じゃ、俺達、先に出るから、
えっ?
うん、ありがとう、またな。
あいつがにこやかに皆んなに笑顔を振りまく。