飲めもしない酒を手に。
時々、思い出したように飲んで。
考える事は一つだけ。
思い出、だけを。
いや、思い出さえ、消したい。
不意に聞こえてきた、ドアをノックする音に、ドキッとする。
、、、そっか、へウォンが来てたんだ。
ユノ、
ドアを開けたへウォンに。
笑顔で応える。
片付け終わった?
ええ、
いつもありがとう。
今日の夕食も、とっても美味しかったから、また作ってな?
そう?
ユノが味音痴でよかったわ。
私の料理は人並みで、それ以上の味にはなかなかならないの。
もっと上手になりたいのに。
今でも充分だと思うけどなぁ。
、、、ね、それより、
ん?
何してたの?
別に、
、、、何、考えてたの?
、、、眠たくなってただけ。
久しぶりに酒飲んだから。
、そう。
じゃあ今日はもう帰るわ。
ちゃんとベッドで寝てね、ユノ。
うん。
気をつけて帰って、へウォン。
わかってるわ、じゃ、
出て行こうとするへウォンを捕まえて、
どうしたの?
おやすみのキスは?
どうしたの?今日は甘えん坊ね、ユノ。
優しい微笑みで、軽くキスして、
じゃ、おやすみ、ユノ。
おやすみ、へウォン。
ドアが閉まる。
きっと、へウォンは気づいてる。
今日は、俺が一人になりたい気分だと。
そういう気遣いが、へウォンは出来る。
、、、チャンミンもそうだった。
俺が煮詰まっていた時は、少し離れて。
甘えたい時は側にいて。
いつでも、振り返ればチャンミンがいた。
それが自然だった。
へウォンとも、きっとそうなれる。
今は、俺の方が甘えてばかりで。
受け止めてくれるばかりで。
申し訳ないけど。
いつか、きっと。