夜、ユノを待ちながら一人で考える。
ユノはまた遅くなるようだった。
顔だけ見る程度に、俺ん家に寄ると連絡があった。ゆっくり出来なくて残念だけど、会うって事が重要だ。
呼鈴がなる。
来た!
ユノがドアを開けるや否や、俺はユノに飛びついてキスした。
んん、ちょ、チャミ、
ユノが何か言ってるけど、気にしない、と、
あら、熱烈な恋人さんね。
ユノの後ろから女の声がして、俺は慌てた。
誰だ?
だから、話を始めに聞けよ。
ユノの後ろには、ボア係長が立っていた。
こんばんは、遅くにごめんなさいね。
な、何で係長が、
昨日言っただろ、紹介するって。ま、ちょっと予定がくるったんだけど。
連れて来るなら先に言ってくれよ。
だから、急にこんな話になって、さ。
で、とりあえず部屋に入れてもらっていいかしら?
あ、すいません、どうぞ。
俺は二人をリビングに通した。
さて、早速なんだけど、貴方達の式場は、
待って、式場って?
ボア、チャンミンにはまだ何にも話してないんだ。
あら、そうなの?ユノがあんまり具体的にいろいろ言うから、二人で話してるのかと思ったわ。
何の事?ユノ。
結婚式をしようと思って。
へー、誰が結婚するの?
えっ? そっから?ユノ、どういう事?貴方、まさかプロポーズもしてないの?
あ、そうか、プロポーズっているんだ。
当たり前じゃない。何言ってんの?今更。
プロポーズ?
意思確認はしたよな、お互いに。な、チャンミン。
何の?
えっ?死ぬまで一緒にいるって、言ったじゃん。
うん、そだな。確かに。
死ぬまで一緒なんだから、結婚しないと。結婚って事は式挙げるだろ?
あー、そーゆー流れ。
そ、じゃ、そーゆー事で。ボア、続き、
じゃ、式の、
ちょっと、ちょっと待って、
何?さっきから式場の説明出来ないじゃない。
だからー、これって、俺とユノの結婚の話してるの?
そうだけど?
何か?
二人して何かじゃなーい!何で当人の俺の許可なく話進めてるんだ?おかしいだろ?
嫌なのか?
そーゆー問題じゃなーい!
ユノ、チャンミンはマリッジブルーになってるみたいよ。
マリッジブルー?
結婚に不安を感じる時があるのよ、女には。
俺は女じゃなーい!
まぁまぁ、新婦さんはそーゆーものよ。
ま、式の話は今日すぐに急ぐ訳じゃないから。私も教会を紹介しただけだし。パンフを置いておくから、週末にでも二人でゆっくり見て決めて。私もう帰るわ。
悪いボア、送るよ。
旦那を呼ぶから大丈夫。
チャンミン、急に来てごめんね。
ゆっくり考えてみて。
じゃ、失礼するわ。
ユノが係長を見送りに玄関先まで行った。
テーブルの上には式場のパンフ。
ユノ、俺の為に?
パラパラとめくる。
男同士でも、ちゃんと式挙げてくれる所があるんだ。へぇー。
ユノが帰って来る。
係長は?
ん、旦那の車でちゃんと帰った。
そー。
ごめんな、急に勝手な事して。
ん、びっくりした。
でも、ユノ、本当にいろんな事考えてくれてたんだなって、嬉しかったよ。
ん、一応、けじめをつけたいなって。
式、挙げてくれる?
ん、ユノがいいなら。
指輪、今度買いに行こうな。
うん。
新居も考えてるんだけど。
新居?
別居婚するつもりか?
嫌だ、ユノといたい!
そうだろ?だからいろいろ考えてんだ。
ふふ、
何だ?
やっぱり、ユノ、大好き!
だろ?
二人で笑い合う。
抱き合ってキスするだけが二人の過ごし方じゃない。こんな時間でさえ、ユノといれば、愛しい時間になる。
ユノ、本当にずっと一緒だぞ?
当たり前だろ。
きっとこれからも、ユノと二人でいれば、俺は幸せになれる。