実際、俺は家でほぼ家事はやってないし出来ない。そういう事は、全てチャンミン任せだったんだな。
湯船に浸かってボーっとして、今から飯食って、それから、どうすればいいんだ?
ずっと浸かっててものぼせるだけだ。
風呂から出て、リビングに行くと晩飯のいい香り。
ユノ、もうすぐ出来るよ。
ん、美味そうな匂いだな。
美味そうなじゃない、美味しいよ。今日のパスタ、チーズもちょっといい奴なんだ。
へぇー。
チャンミンはスープ、サラダ、つまめる物を少しづつ出した。
早速食べてみる。
んっ、美味い!
でしょ?
付き合ってる奴に胃袋掴まれるって、この事か。
チャンミン、料理上手いんだな。
2回目。
何が?
初めてユノに作ったのもパスタだった。記憶なくても、反応も、コメントも同じなんだね。
…、俺、だからな。
…、うん、ごめん。
…、ね、ユノ?
ん?
もう一度、最初から、僕とやり直してくれるの?だから、ラインくれたの?
…、思い出せたらいいんだけど、な。ただ、サンウさんにも、チャンミンの事、分かってやれって言われたし。最初は自分の事ばかりで、チャンミンの気持ちを考える余裕も無かったから、悪かった。
…、サンウさんに言われたから、なんだ。
ごめん、俺、自分の事しか考えてなくて、サンウさんに気付かされたんだ。
…、そう。前から、ユノの憧れの人だったもんね。
そんな事も、俺話してた?
うん。
そっか。チャンミンには何でも話していたんだな。
何でもかは、僕には分からないけど。
…、チャンミン、もしこのままだったら?
このまま?
俺が、思い出せなかったら、どうする?
…、僕、今はそんな悲観的な事考えたくない。僕、このまま愛する人を無くしたくないんだ。
チャンミンの真剣な表情に、俺はまた、何も言えず、訪れる沈黙。
…、ユノが、ユノが望むなら、僕はユノを諦める。ユノがその方がいいなら。