もっと、
ユノが欲しい、
何回愛しても、繰り返される言葉。
どこまで俺に貪欲なんだ?
何故満たされない?
何故不安なんだ?
こんなに側にいるのに。
いつも思いつきで行動する俺に対し、チャンミンは思慮深い。けど、俺に関する事には冷静さをなくす。
何でもサラッと受け流す事も出来るくせに、俺に対する不安要素はなんだ?
問いかけてみると、
捨てられたくないんだ。
チャンミンが即答する。
捨てる?俺がチャンミンを? そんな事ある訳ないだろ。
分かんないじゃん、そんな事。
俺が信じられないのか?
そんな事、ないけど、
…、自信が無いんだな?
自信?
自分の気持ちにも、自分が愛されてる事にも。
…。
俺を信じられないのなら、別れてもいい。
本気?
もっと信じられて、安心でいられる相手を捜すんだな。
ユノ、僕はユノを愛してるんだ。
俺だってお前を愛してる。
じゃあ、何故別れるの?
お前は本気で俺を愛してない。
そんな事ない。
身体だけ慰めて欲しいなら、そういう相手を捜せよ。
ユノ、なんて事言うんだ。
お前を自由にしてやる。好きにしろ。
待って、ユノ!
マンションを出て、さっさと歩く。チャンミンが後ろから声をかけながらついてくるけど無視。地下鉄の駅へ降りる途中、チャンミンのあっ!という短い叫び声。振り返ると足を滑らせたのかチャンミンが階段から落ちそうになって、慌てて抱きとめたものの、俺はそのまま後ろに倒れる。頭に強い衝撃。
ユノ!ごめん、大丈夫?!
チャ、ミ、怪我、ない、か?
僕は大丈夫、ユノが、庇ってくれたから、
そっ、か、
チャンミンが無事なら、良かった、と思った。
俺はそのまま意識を失った。