僕もユノがいない間に画材を買いに出かけた。
近所の公園を通りかかると、子供達の賑やかな声が聞こえた。
ほら、こっちこっち、よーし、いいぞ、ナイッシュー。
どこかで聞いた声。声?
覗き込むとユノが子供達と一緒にサッカーをしていた。前より声が良く出ている。ユノの顔が、表情が、僕には眩しいほどで。
じゃ、皆、またな。
うん、またね。
ユノが皆に手を振り、公園を出て来た。僕は後ろから声をかけた。
ユノ!
気がついたユノが振り返って、僕に笑いかける、が、すぐ強張った顔になった。
チャンミナ、危ない!後ろ!
えっ?
振り向くと、こんな細い路地に大型トラック。僕は動けなかった。
チャンミナ!
僕は次の瞬間、ユノに後ろから抱き止められていた。
走り去ったトラック。…、助かった。
ユノ?もう大丈夫だよ?
動かない、ユノ。震えている。
ん。
どうしたの?
な、んでも、な、い。
僕は振り返ってユノを見る。
顔、真っ青だよ、大丈夫?
…。
何か言いたそうなユノ。
ユノ?
…。
話そうとしてるのに、音が、出ない。
声、声が出ないの?
ユノの顔が、辛そうに歪む。駄目だ、このままじゃ。
ユノ、無理しないで。喉がびっくりして出ないだけだよ。一時的なものだ。家に帰って、ゆっくりしよう?