登録してないナンバー。
誰だ?
もしもし。
ユノ?
お前……。
なんで、
しばらくこっちにいなかったから、皆の連絡先知らなくて。
俺のナンバーは、どうやって知ったんだ。
仕事上の事で連絡したいって言ったら教えてくれた。皆、親切だね。
…、それで、何か用か。
ユノ…。
言いたくは無いが、寂しい時だけ電話してるな。
…、恋人はいないって言った。
…、でも幸せなんだろ。
仕事上はね。
仕事上で望む幸せを手にしたならいいじゃないか。今更、、、俺がどんな想いでお前を諦めたか、、、。
ユノの優しさには感謝してるよ。無理にとは言わない。
もう、終わった事だ。会社でももう関係無いと言っただろ。
…、わかってる。ごめん。でも、僕は、
期待するくらいなら未練残すな。その時にやり切れ。何事にも俺はそう言ってきたし、そうして来た。
知ってる。でも、気持ちは?心は?
……。
また、電話するから。
切れた電話。
自分自身が一番終わってないと知っている。
まだ、心は繋がれたままだ。あいつと言う海に、自分はちっぽけな小舟のまま繋がれて漂っている。何処にも行けないまま。早くあいつが幸せになってくれたら楽になるのに。会社ではそう言っていたのに。愛し合っていた日々を想い出して泣きそうになる。
再び電話がなる。今度はシムから。
もしもし。
遅くにすみません。
どした。急ぎの用か?
…、課長の携帯ナンバー、キムさんに聞かれて教えたんです。仕事上のこととは思うんですけど、お知らせしておこうと思って。
…、もう、掛かってきた。
えっ?
…、仕事上の事だ、気にするな。
個人情報ですし、外部の人に教えるのは気が引けたんですが。
大丈夫だ。
そうですか、勝手な事してすみませんでした。
もういい、それじゃ。
電話を切った後。
あいつは何がしたいんだ。シムにナンバーを聞くなんて。
もう、俺達は終わった、のに。