2018(平成30)年1月

李氏朝鮮王朝第9代成宗(ソンジョン)の13年(1482年)

成宗は宮中の抗争で世子隆、後の燕山君(ヨンサングン)の

生母、元妃ユン氏に毒殺を命じます

現場に立ち会った武官の一人ソ、チョンスパク、チャンファン

(ホジュン、サンド、宮、ウンヒの涙) は罪の意識に苛まれます


後のチャングムの父となる人です

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夢か幻かある夜、深酒を煽りチョンスは不覚にも崖下に落ちてしまいました

目を覚ましたチョンスの前には一人の老人が立ち

チョンスにお前には運命を握る三人の女性がいる

一人目の女は前が殺すが死なず

二人目の女は前が助けるがお前のせいで死ぬ

三人目の女は前を殺すが多くの人を助けるであろう…

妗、順、好と現された文字を渡すのでした

不安におびえたチョンスは女に会わないで済む方法を訪ねると

老子はお前はもう既に一人の女に出会っていると答え姿を消すのでした

意の解せぬチョンスは僧侶を訪ね3枚の紙をみせると

妗という文字には騒々しいの意があり

品行が悪く世を騒がせた元妃ユン氏が第一の女であったとチョンスは悟るのでした

順にはおとなしい  好には良いという意があると僧は教えるのでした

12年が経過します

ユン氏の子、隆が第10代国王の座に就きます、燕山君(ヨンサングン)です

王となった燕山君は母の処刑に関与したものを次々と捕縛し処刑しています

チョンスは身に危険が及ぶのを恐れ官職を辞し身を隠します

その頃、宮中の台所、水刺間(スラッカン)に見習の女官がいました

後のチャングムの母となるパク、ミョンイ=キム、ヘソン

(トンイ、馬医、ウンヒの涙)です

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ミョンイにはスラッカンで唯一の友人がいました

ハン、ペギョン=ヤン、ミギョンといい賤民の出ですが

心のやさしい料理の好きな女性でした

二人は尚宮となり最高尚宮を目指そうと誓いあうのでした

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その頃の宮廷内は治世が乱れ臣下の大臣たちも政略に明け暮れています

水刺間においてはチェ一族がその政争に組みし

チェ一族の見習い女官ソングム=キョン、ミリは一族の指示で

敵方の人物に食事で衰退させる小細工を図るのでした

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ソングムの度重なる不審な挙動に気付いたミョンイは

上司の尚宮にそのことを報告すると

そのことがチェ一族の水刺間最高尚宮の耳に入り

密約を恐れたチェ一族は口封じにミョンイに毒を飲ませ追放するのでした

うろたえる親友のハン、ペギョンでしたが

誰にも気づかれぬように解毒薬をミョンイの口に入れるのでした

宮廷から追放されたミョンイは

翌日、川の浅瀬にうちつけられていました

そこに通りかかったのがチョンスでチョンスはミョンイを助けます

ミョンイが謎の老人のいう第二の女だったのです

8年が経過します

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夫婦となったチョンスとミョンイは白丁(ペクチョン)という最下級の身分に落とし

一人娘チャングムと3人でひっそりと暮らしています

チャングム=チョ、ジョンウン(製パン王キム、タック)

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※李氏朝鮮時代の身分制度

良人と賤民の二つに二分されます

良民には科挙を受け官職につく権利がありますが実体は両班と金持ちのみの特権です

その他良民には租税、貢納、労役の義務があります

良民にも三つ序列がのあります

両班(ヤンバン)は支配階級で役職は世襲制、また租税、貢納、労役が免除される特権があります

中人(チュイン)は両班に次ぐ身分で技術(医官、通訳官)と庶子の子達とその家族です

常民、いわゆる庶民で農民、職人、商人等々人口の大半を占めます

賤民も奴婢(ノビ)とそれ以外とに二分されます

奴は男を婢は女の意です

賤民は官職につくことができません、

奴婢にも官奴婢と私奴婢の二種類があります

通説的には奴婢は犯罪人や謀反人の子孫とされています

また奴婢の子は奴婢で、たとえ父が両班であっても奴婢の子は奴婢です

さらに苗字もありませんが納税の義務もありません

そして奴婢は財産として扱われ売買も許されていました

官奴椑…宮殿や官庁で使用されている奴婢で私奴婢より身分は上でした

官奴婢は役目によって様々の名称あります

茶母(チャモ)はお茶くみの仕事を主とした女性の奴婢で

礼儀作法を身に着ける必要があったため高い教養を持ち奴婢の中では

高い地位を得ていました

医女は医師の補佐や宮中の女の診療を行う仕事ですが

医女の身分は低く宮中や役所では妓生扱いされることが多かったとされています

ムスリは水汲みや火焚きなどの雑用係りで

宮殿の外で暮らし宮殿に通い、女官と違い結婚もできました

私奴婢…個人の所有する奴婢で使用人です

売買や相続の対象にもなりました

奴婢以外の賤民です

職業が著しく制限されていました

僧侶  朝鮮では仏教は差別されていたため僧侶は賤民です

胥吏  高麗王朝時に服従した地方の豪族が役人となっていましたが

李氏朝鮮の時代では賤民扱いで役所の雑用をしていました

妓生  遊女

男寺党  芸能活動をしている旅芸人、楽師

白丁(ペクチョン)  屠畜、食肉加工、皮骨加工などの仕事をし

賤民のなかでも最も低い身分で人ではなく獣扱いされたといいます


燕山君(ヨンサングン)の暴君ぶりは激しさを増すばかりです

生母毒殺に関わった当時の武官の似顔絵を全国に貼りだしては

探索に躍起となっています

チャングムは活発で向学心の強い女の子として成長しています

母のミョンイはチャングムの聡明さが心配の種でした

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ある日、チャングムは父のチョンスに連れられ村の市に出かけました

チャングムにせがまれ相撲に飛び入りで参加します

あろうことかチョンスは相撲で優勝しています

ペクチョンが勝ったということで観衆は非難のブーイングです

あまりの悔しさにチャングムは叫んでいました

決して口には出してはいけないと言われていた

お父さんは白丁(ペクチョン)じゃない

王様を御護りする武官だったのです…と

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その一言が命取りとなり

チョンスは役人にひっ捕らえられ連行されます

連行される中、チョンスは

チャングムこそが自分の鍵を握る第3の女だったということを悟るのでした

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手配中の家族にも処罰が及ぶことを恐れた

ミョンイはチョンスが護送されたという漢陽(ハニャン)に

チャングムと共に向かいます

※漢陽(ハニャン)は現在のソウルで李氏朝鮮時代も都でした

意を決したミョンイは

水刺間(スラッカン)時代の親友ぺギョンに手紙を差し出します

久方ぶりの再会にむせび泣く二人でしたが

事態は緊迫しています

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ぺギョンの動きを察知していたソングムは

密かに尾行しミョンイが生き延びていた事実を知ります

10数年前の事件の発覚を恐れたチェ一族は

再びミョンイに刺客を送り殺害します

母の死期の迫る中

必死にミョンイの口に野イチゴを食べさせるチャングムです

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8歳にして父と母を亡くしたチャングム

どうなっていくのでしょう