2017(平成29)年7月にみた
韓ドラ 『ウンヒの涙』 です
ソウル市の再開発計画で
住む場を失ったジョンオクとウンヒの母娘は
ソウルで親しかった母の友人を頼り仁川(インチョン)に向かいます
しかし、その友人はすでに亡くなっていましたが
その息子ジョンテと再会し
ジョンテの世話で住まいと二人の働き口も決まり
母娘での生活が落ち着きだしました
しかし母娘のつかの間の幸せも
20年前の忌まわしい事件の当事者の家族同士が
因縁の再会となり
ウンヒは勤めていた仁川豆腐の経理職と
思いを寄せ合っていた工場の孫ソンジェとの恋も裂かれ
一人、ソウルに戻るのでした
ジョンテ
ウンヒはかってソウルで勤めていた
縫製工場に戻り4年経っていました
一方、ウンヒと離れ離れになった仁川豆腐の孫ソンジェは
心の傷を癒す為
軍隊に志願し、3年間の任務を終え除隊を間近に控えています
4年経過しました
時代は1974年(昭和49)に入っています
ウンヒの勤める縫製工場も経営が悪く
人員整理を余儀なくされている状況で
ウンヒは家族を養うため働いている同僚を辞めさせることもできず
自ら身代わりとなって身を引きます
仁川からソウルに移ったのはウンヒだけではなく
暴力団のカン、ジェピル(チョ、ビョンギ)一家もソウルに居を移していました
ヤミ金融での資金造りに精を出し
ウンヒの勤める縫製工場も資金先の一つでした
またどういった経路からかソウルホテルにも潜入しジュピルは
キャバレー部門を担当する役員となっています
その一家と共にジョンテも行動を共にし
ジョンテはその資質を認められ社長室長に抜擢されています
ソウルホテル女社長 ローラ、キム(キム、ボミ) 天地人
ソウルでもウンヒとジョンテは遭遇し
ウンヒをソウルホテルの社長との面談をとりつけます
折しもソウルホテルでは
アメリカから帰国したばかりの副社長チェ、ミョンホ(イ、ハユル)も出勤してきました
社内では腫れ物に触るかの如く空気が一変しています
切れ者で実力もあり
しかしやりきれない不満も抱えている青年実業家です
そのミョンホがウンヒを秘書にと所望し
ウンヒはソウルホテルへの採用が決まりました
日頃、誰しもから恐れられている
副社長ですがウンヒにはすこぶる優しく接してきます
キム社長とミョンホ副社長、義理の親子で
後妻のローラキムが父の死後、後継におさまり
その現況を受け入れたくもあり拒みたくもあるミョンホの気持ちが
トゲのある行動であることがウンヒには理解できました
以降は
ソウルホテルと仁川豆腐、双方が進行の舞台となります
女子高生だったヨンジュも大学生
来春は卒業です
ヨンジュは、幼き頃から兄ソンジュを想い
その一途な想いは大人になればなるほど募り
偏った恋の亡者となっています
そのヨンジュが友人の結婚式に招待され
兄ソンジェと参加することになり会場のソウルホテルに出かけます
そこでヨンジュは4年ぶりにウンヒの姿を見つけ再会
ヨンジュはウンヒに兄ソンジュと婚約したと偽りの報告をし
ウンヒとソンジュが顔を会わさないように
気分が悪くなったと結婚式を欠席
ソンジェと共に帰宅するのでした
何としてもウンヒとソンジェの仲を裂くのがヨンジュの願望です
この辺りで40話 まだまだドラマは続きます
ソウルホテルへの豆腐の納入が決まり設備投資する仁川豆腐
グムスンが退きソックが社長
ペクスが工場長 ソンジェが営業部長の新体制に
ウンヒのいるソウルホテルへの取引
ヨンジュの不安は増すばかりでです
ソウルホテルの社長ローラ、キム
秘書からソウルホテル社長の後妻に、夫の交通事故死後は後継に
残された義理の息子ミョンホとの確執以外にも
過去の秘密があります
その秘密とは24年前、自ら産んだ娘を
弟夫婦に預けソウルに向かった自身の若き頃の人生でした
彼女の夢は産んで間もなく手離した我が娘の消息でした
手がかりは弟夫婦
ヒョンマン、ジョンオクの消息です
そうです
その娘こそウンヒだったのです
母娘として歩んできたウンヒとの24年間
真相を伝えるべきか
こころの揺れるジョンオクでした
一方ウンヒにとってもオンマ―(母)と呼べるのは
ジョンオクしかありません
ウンヒに好意を抱いていた
副社長ミョンホはこの事実を知り一旦身を引き
アメリカに戻っていきます
ウンヒを思い続けるジョンテに
彼女に思いを伝えるのだと言い残し…
仁川豆腐
ウンヒがソウルホテルの秘書だと知った仁川豆腐では
ウンヒとソンジェの再会を阻むため
社長のソック自らソウルホテルの取引に出向きます
そこでソックはローラ、キムと出合い衝撃を受けます
親友ヒョンマンの姉であるローラキムとは旧知の間柄で冷や汗が吹き出ます
幸い、キム社長は戦乱の経緯を知りません
しかしソックにとっては不安が増大するばかりです
ソックにとっては
24年前の過ちを親友ヒョンマンに罪をかぶせ
いまだにヒョンマンを敵と憎悪するグムスンに打ち明けることもできず
20数年グムスンと共に苦楽を共にし
ここまで事業を伸ばしてきました
あの事件の真相がもしもばれれば、今までやってきた
自分の人生、家族はと思うと
ソックは
ヒョンマンの家族(ジョンウン、ウンヒ)をどうしても
野放しにすることはできないと思うのでした
今までのソックは物腰柔らかく
義母に従順な物わかりの良い男でしたが
徐々にベールが剥がれ
執拗な嫌がらせから鬼へ心境の変化が移り変わっていきます
ジョンオクの仁川のクッパ店では
人殺しの店と風評を流し
チョ刑事の目撃者の情報
ヨンパルの住む釜山に足を運び
金を渡し口封じしますが
ヨンパルもしたたかでいゝ鴨だとばかり現れ
金の無心に現れます
最終的にこのヨンパルはソックの手によって殺害されます
そして牙を剥き出したソックは
代議士に近づき
権力を得たいとの野望を持ちだします
善人から悪人へと豹変する
二つの顔を演じるソック 見物です
仁川のコ家の集団住宅 いい人達ばかりです
家主のコさんと三女スンドクとその婿サンボン
ウンヒの母ジョンオクとチョンママ
そのチョンママの経営するビーナスに現れたのが
占い師のポン導師(キム、ギョンリョン)
何とそのポン導師は南北戦争で生き別れた
サンボンの8人兄弟の長兄でした
ポン導師もコ家住宅に住むことになり
最後にはチョンママと所帯を持つことになりました
ソウルホテルの社長ローラキムは
取引で度々会う仁川豆腐のソックの言動に
徐々に疑惑の念を持ちだします
調べてみると24年前
ソックが描いた自白の書面が見つかり
筆跡鑑定では90%ソックの字体だといういうこともつかんでいます
追い詰められたソックは
夜中にキム社長を呼び出し
謝罪するどころかキム社長を車で撥ね
その場を立ち去ります
幸い命はとりとめたものの社長は記憶喪失となり
ソックにとっては願ったりの展開です
危機に陥ったソウルホテルは
米国からミョンホ副社長を呼び戻します
帰国したミョンホはホテルの信用を回復し
ソウルホテルの疑惑を流した源をたどっていくと
(ヨンドンの開発事業、キム社長のひき逃げ、私生児暴露記事)
全ては仁川豆腐のソックにたどり着くのでした
補欠選挙が始まります
ソックは自身の罪の追及を逃れるためにもと
国会議員への野望を持ち
かねてより与党シン議員を取り込み公認候補の内諾を得ていました
しかしこのソックの企てを察知した
ミョンホは与党大物議員に取り入りソックの公認を外すのでした
公認を外され支持者が離散し選挙を断念したソックは
窮地に追い込まれ金塊の密輸に走ります
ストーリー的に魅入られたのはこの辺りまで130話前後
あとの残り10話は
不完全燃焼気味のドラマとなってしまいました
カン、ジェピルと組んだ金塊密輸も
ジョンテに阻止され
金塊を取り戻す為、ウンヒを拉致
救出に向かったジョンテは儚くも命を絶ってしまいます
ジョンテの葬儀に平然と現れたソックにウンヒは激しく罵ります
鬼とかしたソックは
全てのキーはミョンホにあると思い
ミョンホが北のスパイに仕立て上げる工作をするのですが
逆にソック自身が裏をかかれ
スパイ容疑で身柄を拘束されます
スパイ収容の南山での過酷極まりない取り調べで
ソックは半狂乱となり果ててしまいます
ソンジェのとりなしでミョンホはソックを釈放させます
グムスンの許に戻ったソックですが
放心状態で
グムスンに追い出されてしまいます
また必死で守った家族も
仁川豆腐の工場も家も差し押さえされ手放す羽目になっていました
ようやく意識の戻ったソウルホテルの
キム社長は家と工場を元に戻し
仁川豆腐の再建に手を貸します
1年後
仁川豆腐に活気が戻っています
社長にべクス 工場長にソンジェ 部長にサムボンがなっています
ソウルの地で新たにやりだしたギルレ、ヨンジュ母娘
ソウルホテルに復帰したローラーキムにミョンホ
親子を確認したウンヒ
その面々が郊外の病院に療養中のソックの見舞いで会します
ウンヒもジョンオクも、またクムスンもギルレ、ヨンジュも
キムもミョンホも、そしてソンジェも
何とも割り切れぬ結末でした
精神崩壊したソックの罪は
24年前の事件は時効としても
以降の目撃者ヨンパルの殺害、ジョンテ殺害の関与
工場の二重帳簿、新聞記者のスパイ容疑でっち上げ犯罪
さらに金塊密輸事件
何ら真相解明されぬままの決着で
物足りなさの幕切れでした
前半から中終盤までが良かっただけに
後味の悪い作品となってしまいました
★ ★ ★