２０１６（平成２８）年１１月３日（木） 
松阪商人長谷川家は
三井家、小津家と並ぶ江戸店もちの松阪三大豪商の一つです
魚町通りに面した町屋造りの母屋と玄関です
この日は第５５回氏郷まつりに出かけていましたが
武者行列が、市役所内で昼食休憩の時間となり
旧長谷川邸を覗いてみました １１：１５分
平成２５年（２０１３）４月１日
長谷川家より魚町、殿町の建物、敷地（４６８８，４０㎡＝１４２０坪）が市に寄贈されました
なかでも長谷川家の文書、書籍類、諸道具、美術工芸品は
極めて保存状態もよく
近世以来の商家の状況を知りうる貴重な物ばかりです
旧長谷川邸は日曜、祭日が一般公開となっています（年末年始は休み）
１０：００～１６：００
入館、ガイド（１０：３０分と１３：３０分…１時間程）も無料です
団体１０～４０名は月、金
１０：００、１３：００、１５：００で要予約です
０５９８－５３－４３９３
通り土間からマルサンの暖簾をくぐります
広重の東都大伝馬街繁栄の図にも描かれています
左端にマルサンはせ川の暖簾が描かれています
おくどさんです
屋敷のある辺りは魚町の地です
長谷川家の歴史
長谷川邸の配置図です
主家は１７世の建物ですが部屋数が中途半端ではないですね
左下にある黒漆喰の土蔵は表蔵と呼ばれ
５つある蔵の中では明治３５（１９０２）の蔵で最も新しい蔵です
これは便所ですね
長谷川家には五つの蔵があります
大蔵です 最も古く享保６年（１７２１）の蔵です
こちらが享保２０年（１７３５）の新蔵です
主家の北に位置する大正座敷です
大正３年（１９１４）に建てられた二階建ての楼閣建築です
大正座敷の西に西蔵があります
大正座敷建築のため新蔵と同様に移されました
庭園に入りましょう
庭園の敷地は元紀州藩の土地でしたが
明治初年に、長谷川家が所有しています
その土地（殿町）を回遊式庭園にし
庭園内にはお稲荷様も祀られています
池も配されています
離れに入ります
明治２２年（１８８９）建築のものです
離れから見る庭園は松坂城址が見えます
一巡し主家に戻ります
最初に混雑していた米蔵を覗いてみましょう
今年の３月９日
長谷川家が松阪市に寄贈してから見つかった大判小判です
長谷川家の目録に無かったもので
市は長谷川家に報告すると
長谷川家は 『長谷川家としては贈与済みの財産と認識している
どうぞ、市で有効に活用してください』 とのご返事
享保年間の大判には１３代長谷川家当主の花押が記されていました
江戸期の小判７枚、オランダ金貨、メキシコ銀貨等もあり
当時の当主がコレクションで集めたものではと言われています
下世話な話ですが１６００万くらいではと言われています
長谷川家の真ん前に本居宣長旧宅があります
宣長の旧宅は松坂城址に既に移築されていますが
現在は宣長の長男、春庭の旧宅と土蔵が残っています
普段は締め切ったままの春庭家ですが今日は開け放たれています
初めてのことです
裏に廻りましょう
本居家も縁戚を辿れば
松阪商人の一つ小津家と繋がりがあります
砂利で敷かれた地面に石が置かれていますが宣長の居宅後です
正面の建物はまどゐのやかた見庵（けんあん）です
まどゐとは、人々がまるく並びすわること
親しく集まり合うことの意です
小泉見庵はお医者さんでした
ここも珍しく開いていました
宣長が古事記伝研究に係わりを持った
松坂の一夜で有名な賀茂真淵との対面です
ひとよともいちやとも言われています
今日は多くの方が集まっていました
奥の庭に出てみると、左側はお隣の旧長谷川邸でした
魚町通りに出ましょう
坂内川方面に向かうと松阪牛の老舗
牛銀さんがあります
メニューです
武者行列が近づいてきました
坂内川の堤で少し高所から撮っています １２：２５分
