1年前の春、私は恋をした。
記憶に残る     恋をした。







「あぁ 綺麗...」

目の前に写る満開の桜に囲まれ
私は今日から華の高校2年だということに
染々と実感した。

バンっ

「いた!」

誰かのバックが私に当たった

「あっすいません!」

背の高い男の人、しかも同じ制服

「あ、いえ、こちらこ....」

返事も聞かずに行ってしまった

「急いでるのかな...」

それにしても痛かった。
何か鉄のようなものが当たった気がする
あの人なに持ってるのかな...
同じ学年?ってことはないか~

「舞!おはよ!」

「わ!悠里!おはよー!」

「なに驚いてるのー?笑」

「いや、急だったから!」

彼女は櫻井悠里、私の親友。
中学の頃からソフトをやっていて
大の野球好き。
現在は野球部のマネージャーをしている。

「ね、舞、時間やばい!はやくいこ!」

「あぁ!ほんとだ!」












キーンコーンカーンコーン
ギリギリ間に合った。

そんなこんなで始まった高校2年
私は2組になり、悠里は3組になった。

「私の席は~...お!窓側の一番後ろ!
  ラッキー♪」

「よろしく」

横から聞こえた低い声

「ん?...あ!さっきの!」

さっきぶつかったあの人だ!
え...同じ学年だったんだ ...

「あ、よろしく!」

しかも同じクラスかー

「腕、大丈夫?」

彼は私の袖をまくった。

「え?  あ!なにこのアザ!
  きづかなかった...」

「さっき俺の野球バットが
  当たったと思うんだ」

「あれ、バットだったんだ..
  でも大丈夫だよ!気にしないで!」

「痛いだろ、保健室行こ」

「え、大丈夫だっ...」

また私の言うことも聞かずに私の手を取り
保健室へ連れて行ってくれた。

ちょっと回りの目線が気になって
急に恥ずかしくなった。












「はい、これで大丈夫よ」

「ありがとうございます、千代先生」

千代先生はこの高校の保険の先生、
とても気さくな先生だ。

「あさひが怪我させたのー?」

「うーん、まぁ...でも、たまたまです!」

あさひって言うんだ...

「ごめんねー許してやって!
  あーみえても野球はピカイチよ!」

「え?そーなんですか?」

「えぇ、私はね、
  保険の先生 兼 野球部の副顧問なの!」

「へ~知らなかったです!」

「あさひは本校の期待の星よ!
  甲子園出場も夢じゃないわ!」

「あの人ってそんなに凄いんだ...」












ガラガラガラ

「失礼しました」

さ、戻らないと。

「大丈夫だった?」

「あれ?まだいたの?!...
  あ、うん、大丈夫!」

「ごめんな」

「そんな...ほんとに大丈夫だから!」

意外と優しいんだなぁ

「俺、五十嵐あさひ。よろしくね」

「私は橘舞。よろしく!」

これが私の恋の始まりだった。












「舞~今日見ちゃったよ~?
  あさひといちゃついてる所~」

部活がない日はいつも悠里と帰っている。

「ち、違うよ!あれは、ね、そのー
  いろいろあって...」

「でもさすがだね!あさひが女の子と
  いるの初めて見たよ~」

「だから違うってー!」

あさひ君って一体なにものなんだろう。

「あさひ君って野球が凄いんだね
  千代先生から聞いた」

「え!舞、まさか、
  あさひの事知らなかったの?!」

「え、うん。なんで?」

「嘘でしょ?!この学校じゃ有名人だよ?
  ほんとに野球が上手くて、このまま行け
  ば、うちの学校もあさひのお陰で甲子園
  出場できるかもしれない!」    
     
「そーだったんだ~」

「私の夢もついに果たされる!
  諦めてたけど希望の光がみえてきた~」

「悠里は中学の頃、野球部のマネージャー
  になって、野球部の人と恋に落ちて
  甲子園に連れていってもらうって言って
  たもんね~」

「ま、恋人はまだできそうになけど笑」

「うるさいな~今年こそは作るぞ!
  で、それとあさひはイケメンでしょ?
  野球もできてイケメンで頭も良い!
  そりゃキャーキャー言われるわ~笑」

「へ~...知らなかったな~」

「ま、そーゆー事だから!
  ぐずぐずしてるとあさひとられるよ~」
「別に好きじゃないからー!」

悠里はにやつきながらこっちを見ていた。

「じゃ、明日ね!」

「明日ね~」











あさひ君、かー...







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