東京、パリ、ロサンゼルス――社会の中のレズビアン (2/3)東京 | まきむぅとレズビアンライフ.*゜* 牧村朝子オフィシャルブログ powered by Ameba

東京、パリ、ロサンゼルス――社会の中のレズビアン (2/3)東京

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撮影:森ガール


仕事前に森ガールと、セーヌ川のほとりでお散歩したわ!

まきむらよ。

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さてきょうは

ガチ森ガールな彼女をとっても大事に思っているレズビアンであるわたしが

東京、ロサンゼルス、パリでそれぞれどんな経験をしたかのまとめ、東京編よ。


パリに比べて東京は、ちょっと……こう、色々アレだけど。でも、色々アレな発言を受けても、どうか傷つかず、逆に誤解を解くチャンスだと考えて前向きにいればいいだけだと思います。なにを言われようが結局、自分自身が幸せかどうかを決めるのは自分自身だけだものね。

ということで、どうか傷つかないでね、ということを前置きに、東京でした経験を、まとめて10個書いていきます!


あひる東京
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撮影:しゅうさん


(ある手続きの窓口で、受付の方が彼女の名前を指して)

「こちらは、ご主人様でいらっしゃいますか? フランスにご主人様がいらっしゃるのであれば、こちらの方法をお勧めいたしますが……」

矢印うん、まあ、彼女のほうが年上だし、ある意味ご主人様ではあるけれども


(共通の知人に、交際していることを話したときに)

「へえ、そうなの!性同一性障害ってこと?どっちが性転換するの?」

矢印性同一性障害は「自分:生まれた時の体の性別と心の性別が一致しない/恋愛対象:人によってさまざま/医学的に治療可能」、
同性愛者は「自分:心と体の性別が一致している/恋愛対象:自分と同性/医学的に治療の必要が無いし不可能」っていうひとなので、それぞれまったく別の概念ですよー。
はい、だいじなところですよー。


(祖母にカムアウトしたときに)

「昔からそういう人はいたんだよ。おばあちゃんの女学校にもいたよ。エスって呼ばれていたんだよ。今は昔より全体の人口が増えたから、そういう人が増えるのも当たり前のことで、なにも新しいことじゃない。相手が男か女かより、いい人かどうかのほうがずっと大事だよ」

矢印さすが人生の先輩……!!


(近しい人にカムアウトしたときに)

「震災後で大変なときに、そんないやらしいことを言っていていいの?」

矢印彼女が男性だったら「いやらしい」って言われずに「おめでとう」って言われていたのかしら、と思うと悲しかった。でも、「別に女性と見たら全員に興奮して『女湯まじパラダイス!!』とか思ってるわけじゃないし、好きな彼女だけを静かに愛してるんですよ」っていうことをちゃんと説明したらわかってもらえました。


(友人にカムアウトしたときに)

「いままでいい人と出会えなかったんだね。大丈夫、いつかきっといい男と出会えるからね」

矢印ありがとう、なぐさめてくれる気持ちはうれしいんだけど、それは女が好きな男に「いままでいい男と出会えなかったからゲイになれなかったんだね。でも大丈夫、きっといつかいい男と出会えるよ」って言ってるのと同じことなんだよ。そこじゃないんだよ。


(友人レズビアンカップルと新宿ダブルデートしていたら)

「おねーさんおねーさん!これからホストクラブいかがですか!?」

矢印デート中の女の子をホストクラブに誘わないでね! うふふ!


(あるオーディションで)

「レズビアンの方って特定のパートナーを作ったりするんですね。意外です」

矢印そんなふうに思われていたんですね。意外です。


(ある手続きの窓口で)

夫となられる方の必要書類が……」

矢印「配偶者となられる方」「ご結婚相手の方」「パートナーの方」みたいな言い方したほうが、だれもしょんぼりさせなくて済むのになって、しょんぼりしながら思ったわ


(手を繋いで神社デートしていたら、通行人から、なぜか英語で)

「お前らは絶対にうまくいかない!別れろ!」

矢印すいません、うまくいかないどころか毎日メルティラブしてます。すみれセプテンバーラブしてます。


(杉本彩ねえさまにカムアウトした時に)

「芸能活動は、社会に対してのメッセージがないとやる意義が無い。あなたは思春期からたくさん辛い思いをしたみたいだけれど、そういう子をこれ以上出さないようにすることが、これから芸能活動をする意義なんじゃないかしら」

矢印彩さまあああああああああああああああああ


日本の特徴はだいたいこんな感じみたいです:

・女性に接客するとき、配偶者を指して当然のように「夫となる方」「ご主人様」と表現するなど、まだまだ「男女カップルが当たり前」という考え方が根強い

・レズビアンであることを理由に身体的暴力を受けることは少ないといっていいけれど、誤解に基づく発言が受け取り方によっては言葉の暴力になりうる。ただし、結果としては、傷つけようとして言っているんじゃなくてただの誤解だということが多いから女の子が好きな女の子のみんなは大目にみてあげようね!

・「ゲイ=オネエ、もしくはセックスのことしか考えていないマッチョマン」みたいな誤解

・「レズビアン=かわいそう」「レズビアンはいい男に出会えればいつか治る」みたいな誤解

・っていうか全体的に誤解まみれ


アメリカのレズビアンたちは、デモをやったりレズビアン専門資料館を作ったりして、「私はここにいますよ」と言うことで、生きる場所をつくってきた。

逆に日本のレズビアンたちは、自分の気持ちを抑えて男性と結婚したり、おばあちゃんの言う"エス"みたいな秘密の関係に閉じこもったり、「私はここにいませんよ」と言うことで、トラブルを避けることによって生き抜いてきた。

私はここにいませんよ」と言い続けることによって、当事者ではない人たちからのイメージや誤解がふくらみ、結果として「二次元の百合は存在するけど三次元のレズビアンは存在しない」とか「レズビアンは二丁目かAVにしかいない」みたいな誤解が広まっちゃったんじゃないかなと、わたしは思ってます。

繰り返し言うけれど、どちらが正しいとか、どちらが間違っているというつもりはありません。

ただ、考える材料として、次の更新では、東京とまったく反対とも思えるロサンゼルスで経験したことをお話しするわね。


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