中島らも「酒気帯び車椅子」
酒気帯び車椅子 (集英社文庫)/中島 らも
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今日は市役所とか教習所とかいろいろこまごま用事があったので、移動時間中たっぷり読書しました!
中島らもさんの「獏の食べのこし」、原田宗典さんの「あるべき場所」の二冊です
原田さんはもともと好きなのですが、中島さんは最近読み始めて衝撃を受けました
なんというか……なんて……むちゃくちゃな人なんでしょう
中島さんが亡くなった当時高校生だった私は、「尻から煙が出るほど大麻を吸った」発言に正直ひいてしまい、尊敬する文芸部の先生に薦められてもかたくなに読んでいませんでした。
今思えば、「読まなくてよかった」かも……高校生には刺激が強すぎです。
今日読んだ「獏の食べのこし」は、短編小説のような雰囲気のエッセイを集めたものです。
とにかく強烈な個性を持った中島さんですが、あんまりエッセイ中に中島さんがたち現れてこないというか、「オレオレ」な感じがないのです。だから感情移入しやしくて、見開き2ページのいろんな世界を覗き見しているような感じです
話題も、百回以上結婚して何百人も孫のいるおじいさんの話とか、トンガで豚2頭と引き換えに結婚を申し込まれた女性とか、果ては「蛇口は好きですか?」にいたるまであっちこっち飛ぶんですが、不思議と酔わないんです。笑ったり覗き見気分になったりあっちこっちつれていかれたのに、いちばん最後の切ないエッセイでは思わず涙ぐんでしまいました
本っていいですねえ
ちなみに貼ってある画像は中島さんの遺作、「酒気帯び車椅子」です。
タイトル通り、これもものすごい作品です……最後に「ストーリーの破綻がありますが、著者がすでに亡くなっているためなんとかかんとか」みたいなことが書いてあった気がします。それを見てもう一度読み直したのですが、一つ一つのシーンにあまりにも引き込まれすぎて見つけられなかったのでした。
しかしそれにしてもアマゾンから本の画像をひっぱってくるとき、こんな画像なのがちょっとやらしいです。笑