2007年10月の投稿歌① | 睦美の短歌日記

2007年10月の投稿歌①

Get up 立ち上がれ
■歩き出せ 悔し涙は見せぬよう ヒール鳴らして頭を上げて

アクセ・貴金属類
■十二時を待たずあなたは帰ってく ベッドにガラスの指輪残して


■なんとなく、なんて本当の理由など真面目な顔の君に言えない


■君の過去、つきあうまでは笑えてた 思考の森で散りゆく桜

秋咲きの花
■まばたきで涙一粒ふり捨てる 夜露をこぼす桔梗のように


■もう逢えぬことは知ってた だからこそ祈りをこめて またね、と言った

カルピス
■カルピスの氷が溶ける音に背を押され切り出す別れの話

お弁当
■消費する側から作る側になりはじめて理解する愛もある

爽やか
■爽やかな朝の空気をいっぱいに吸って追い出す昨夜の記憶

掻く
■痒くないところばかりを掻くようなその不器用な優しさが好き


■共犯になるためだけのキスをする すべてを酒のせいにしながら

予定
■泣くことも予定調和に過ぎなくて君をとどめるすべはもうない

コーヒー
■「ごめんね」をくれたけどまだすねておく このコーヒーを飲みほすまでは


■誘われて飛び上がりたい感情は隠してしばらく迷うふりする


■反射する雪のひかりの中をいく眩しいほどに君のシュプール

疑う
■疑いは口にはしない 素の顔で嘘つく君を見たくないから

殴る
■別れるかグーで私に殴られるか どっちか好きなほうを選んで

約束
■果たせない約束ばかり増やしてた それが鎖になると信じて


■死別だと思っておこう もう二度と君の心音聴くこともない


■嫌われた理由を考えつつ帰る 雨の冷たさに気づくことなく


■黒髪を撫でる指先優しくて眠ったふりを続けていよう

中途半端
■悪役に徹することもできなくて言い訳をする中途半端さ

蹴る
■新雪を青空めがけ蹴りあげる 北海道の冬がはじまる


■ぎこちない指少しずつ溶けてゆき巧すぎるから最初の嫉妬

未練
■根っこから抜いて下さい 芽を出した未練の花が可哀想です

逆転
■見下ろした形になったその刹那、君を私の支配下に置く

裏切り
■キス一つ交わしただけで裏切りと言えるあの子を妬んでしまう

林檎
■海と風、太陽、酸素 それだけじゃ埋まらぬ隙間を林檎はうたう