隅田川の橋の中でも、歴史の深い橋のひとつ、吾妻橋。
台東区花川戸と墨田区吾妻橋を結ぶ橋で、雷門通りを通している。
台東区側は水上バスや屋形船の乗り場が袂にあり、浅草駅とその繁華街もすぐ側。一方、墨田区側は、墨田区役所とアサヒビール本社が並び、通勤利用者の数も多く常に人が絶えない。近年はスカイツリーの定番撮影ポイントにもなっている。
周辺の建物の照明やかたちもあるが、夜景がとても美しい。そのせいか手元には夜の写真が多い。
以前も少し触れたが、赤い橋は絵本や模型ではスタンダードなのかのように目に付くことがあるが、実物はあまりない。個性豊かな隅田川の橋群の中でも、赤がメインの橋はここだけ。結構目立つものだ。
近年、この赤に異議を唱える専門家が表れ、自治体は色を変えることも選択肢の一つと取れるコメントを出すなど、将来何色にするかで揺れているらしい。
実は自治体で使うことのできる色は予め決まっていて、指定意外の色を使うには、知事や国の許可が必要な場合もあるそうだ。こと赤は景観上うるさいというか、神事に関わる特別な色とか、緊急設備の目印でもあり、規制が厳しいそうだ。あるフードチェーンが京都市内で赤が使えなかったことは、住人はもとより、旅行で行った人もよくご存知のこと。
都内有数の歴史ある名橋だが、本当に色は変わるのだろうか。
東京都台東区/墨田区
形式:3径間上路式ソリッドリブ2ヒンジアーチ
橋長:150m
幅員:22m
竣工:1931年(昭和6年)
初代竣工:1774年