梔のかほり -9ページ目

梔のかほり

霧雨の濃い、そんな季節に溶けていきたい。そんな言葉

これまで積んだものが音もなく崩れていった


その時私は


あぁ、そうなんだね


そんな簡単な言葉しか吐けなかった



何を求めるかは十人十色


しかし何を与えるかは相手によりけり



私が望んだものは手に入らなかった



代わりに絶望をプレゼント



最悪の結末



何が楽しくてこんなことになったのか



うまくいく方法等があったら誰しもが手を伸ばす



巧くいかないから人生



ふざけてる




巧くいかないなら壊してしまえば良いさ



その程度のものだ



積み上げた物はもう無い



否、最初から積んでなかったのやも


積み上げているという幻想



事故陶酔の嵐



その結果がこれ



現実という名の物語は



時に喜劇よりも突飛で



童話より残酷




たった一言コールして




去ってしまいたい



その時の言葉はきっと



あの言葉だろう。