- 最後の家族 (幻冬舎文庫)/村上 龍
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『内山家は現代家族が抱えるさまざまな問題に直面している。しかし、「救う・救われるという人間関係を疑うところから出発している」と語る村上は、内山家に安易に「救い」の手を差しのべたりはしない。「家族は楽しく食事しなければならない」「親は子供に期待する」といった現代家族を漠然と包みこんでいる幻想をはぎ取られた内山家は、一気に崩壊へと突き進む。にもかかわらず、読後感がさわやかに感じられるのは、多くの困難を引きずりながらも徐々に自立していく内山家の人々が、家族の崩壊と反比例するかのように生き生きとしてくるからだ。特に秀樹が、女を救おうとする自分とDV加害者とが「似ている」ことに気づき、涙するシーンは印象的だ。 』
村上龍にしては、なんだかあっさりとした本だった。
もちろん嫌味ではなくて読みやすい大衆向けの本だと思う。
それゆえにこれから家庭を築くことになる、もしくは築いている、あらゆる人種の人たちに読みやすく為になる内容なのではないか、と思った。
いろんな本を読んできていろんな思想的な番組も好きで、自分とは違うくてもいろんな考え方を知ったと思っていたが、この本の中には『ハッ』とさせられる文章があり、読んで得した気分になった。
ひきこもりの秀樹に対して女弁護士が言った言葉。
『他人を救いたいという欲求と、支配したいという欲求は、実は同じ。相手を救うことで、救われようとする。でも自分は救われないという思いが、他人への依存に変わる。1人で生きていけるように自立すること。それだけが誰か親しい人を結果的に救う。』
ひきこもりになったことも知り合いになった人もいないので、この言葉の奥深い所までは経験的に理解できなくても、いろんな事柄に通じる新たに知った見解。
何年後かに読んで良かったと思える本になりそう。