自民党総裁選の候補者に対して、メディアもそこに登場する人達も誰一人、国家論、国家像を候補者に問うていない。これは候補者に対しての忖度なのか、メディア等の本質なのかは解らないが、いずれにせよ「同じ穴の狢」であるから相互忖度が働く。
例えば、イタリアの国会議員削減(数年前、国民投票で決定、実施されている)についてメディアは候補者に問うことができるのであろうか。我が国有権者の過半数以上が国会議員の削減に賛成であることはほぼ確実であるのにである。
5人の候補者からは国家像、国家論に関する発言は無いことも、あらためて納得できた。候補者の発言からは「今だけ、自分たちだけ」、加えて「金だけ」との感じがみて取れる。何故ならば、その三つの「だけ」が投票権を持つ自民党関係者の多くの支持を永年獲得してきたからである。国家よりも総裁になることが最優先であるから当然なのか。